神戸学院大学

人文学部

人文学部の矢嶋ゼミが産官学連携による西兵庫信用金庫地域活性化プロジェクトの発表会を実施しました

2025/11/26

発表概要の説明を行う矢嶋教授
発表概要の説明を行う矢嶋教授
開会の挨拶を行うたつの市の山本市長
開会の挨拶を行うたつの市の山本市長
発表を行う矢嶋ゼミ生
発表を行う矢嶋ゼミ生
講評を行うたつの観光協会井戸会長
講評を行うたつの観光協会井戸会長
発表会の参加者で記念撮影
発表会の参加者で記念撮影

人文学部の矢嶋巌教授とゼミ生14人、大学院人間文化学研究科生1人が、11月19日、西兵庫信用金庫地域活性化プロジェクトの発表会を行いました。

本プロジェクトは有瀬キャンパスを拠点とする人文学部の矢嶋教授ゼミと経済学部の関谷次博教授ゼミが、宍粟市、たつの市の協力を得て、フィールドワーク等を通し、地域活性化に向けた企画立案を行うことを目的とし、神戸学院大学、西兵庫信用金庫、公益財団法人しそう森林王国観光協会、たつの観光協会の4者が連携した産官学の地域活性化プロジェクトです。

矢嶋ゼミは、たつの観光協会と連携し、夏合宿、秋合宿で龍野城下町の店舗、事業所、寺院・神社、資料館など計47ヶ所の事業所の関係者に対し、事業所の歴史、業務内容、国の重要伝統的建造物群保存(重伝建)地区選定の影響、今後の展望などについて詳細な聞き取り調査を実施。同時に、各班が担当地区や龍野城を含む龍野公園で魅力的な景観を見つけ出し、学生自身がモデルとなっての撮影を行いました。また、高大連携の取り組みとして、龍野北高等学校商業科と連携し、龍野城下町で運営しているアンテナショップ「龍北工房」のレザー製品デザイン案の検討を行いました。

発表会にはたつの市の山本実市長をはじめ、たつの市観光協会の井戸正文会長、西兵庫信用金庫の桑垣喜一理事長を含む関係者約15人と、本学から備酒伸彦学長、高山修大学事務局長が参加しました。

発表では、たつの市は兵庫県西播磨の中心地として古くから栄え、淡口醤油や揖保乃糸の特産地として知られているとした上で、龍野城、城下町、武家屋敷、醤油蔵などの魅力的な景観や店舗や事業所の経営者を「発掘」することで、その固有の魅力を発信するマップを作成することとなったと経緯を説明しました。また、その過程で、経営者から龍野の将来に対する思いを聞き取り、「思いを届けること」を目的としてこの報告に臨んだと話しました。

合計47ヶ所の事業所を対象とした聞き取り調査では、重伝建選定前から続く事業所が87%を占め、龍野の歴史の深さが伺えました。また、客層は地元客中心で、40代から60代以上が中心。SNS利用はInstagramが主流であることが分かりました。

課題として、店舗・事業者と市の連携不足、本竜野駅からのアクセスや駐車場不足といった点をあげ、学生たちは、丹波篠山市の成功事例を参考に、たつの市のブランド戦略を市役所が一元的に推進するべきだと提案し、学生たちが作成したオリジナルの観光マップの一例を試作として発表しました。

この他、レザー製品デザイン案については、学生ならではの視点で考えたイヤホンケースやカードケース等を発表し、一部の案については試作品が製作されることになったことも報告しました。

講評を行った井戸会長は「発表ででた学生からの意見を前向きに受け止め、今後の地域活性化に繋げていきたい。学生が今回の研究結果を将来の就職活動やキャリア形成に生かしてくれることを期待しています」とコメントしました。