現代社会学部社会防災学科の「ソーシャルキャピタル研究」と神戸市立義務教育学校港島学園7年生「探究的な学び」の授業とで港島地区防災の取り組みのワークショップを実施しました
2026/02/02
現代社会学部社会防災学科の江田英里香教授が担当する「ソーシャルキャピタル研究」の授業で10月29日、神戸市立義務教育学校港島学園中学部7年生(中学1年に相当)を対象にポートアイランドの住宅エリアを中心に実施している「港島地区防災の取り組み」についてのワークショップを実施しました。
一つ目のワークショップは、中公園の非常用給水設備について、神戸市水道局の職員から説明を聞きました。また、非常用給水設備のポンプで水をくみ上げ、給水袋に飲料水を入れる体験を行いました。6リットル用の給水袋に水を入れて次のワークショップまで実際に運ぶという体験をし、水の重さを体感しながら、有事の際の給水について学びました。
二つ目のワークショップは、ポートアイランド住宅で用意している「階段避難車」の体験を行いました。電力供給が停止しエレベーターが止まった場合に、寝たきりの人やけがをした人を搬送する方法として用いられている「階段避難車」を押して操作し、乗ってみるなどの体験を行いました。
三つ目のワークショップは、エレベーターが止まった場合に必要となる物資を上層階に運ぶ荷物運搬装置を見学しました。ポートアイランドは集合住宅しかないため、有事の際に電力供給が停止すると上階から人を運搬するという課題と共に上階に水や物資を運ぶという課題もあります。また、ポートアイランドでは他の中央区内の地域に比べると高齢化率が高く、荷物運搬の担い手も大きな課題です。荷物運搬装置は、それらを解決するための方法として導入されています。
これらのワークショップを通して、生徒たちは「防災」を特別な訓練として学ぶのではなく、日常の暮らしや地域の構造と密接に結びついた課題として捉えるようになりました。水を運ぶ重さを体感すること、階段避難車を実際に操作してみること、物資運搬装置の役割や背景を知ることにより、災害時に必要となる支援や工夫が、地域の人々の協力によって支えられていることを具体的に理解する機会となりました。
また、これらの取り組みは、港島地区防災委員として地域住民が連携して行っており、生徒たちは「共助」を成り立たせる人と人とのつながり、すなわちソーシャルキャピタルの重要性を体感的に学びました。大学生にとっても、地域の防災の現場を中学生と共に学び、説明し、考える経験は、自らの学修内容を現実社会に結びつける貴重な実践の場となりました。
本ワークショップは、ポートアイランドという集合住宅地域が抱える防災上の課題を題材に、世代や立場を越えた学びと協働を生み出す機会となり、次に行われる避難所設営や街歩きといった実践型プログラムへとつながっていきました。




