GC学部中国語コースで獅子舞の公演をテーマに特別講義がありました
2025/06/16
グローバル・コミュニケーション学部中国語コースの千田豊講師の授業で6月10日、神戸市立摩耶兵庫高等学校庶務部長で、獅子舞と龍舞の公演を全国各地で続ける「日本神戸惹蘭龍獅團(団)」顧問の阪口智敬教諭が特別講義しました。
阪口教諭は、1988年、赴任した旧神戸市立兵庫商業高等学校(後に学校統合で廃止)の文化祭で神戸らしい取り組みをしたいと思い、神戸華僑総会舞獅隊から獅子舞の道具一式を借りて指導を受け、11月の本番で喝采を浴びたのが活動のきっかけだったといいます。
メンバーは元教え子たちで、阪神・淡路大震災から2年後の1997年には北区の仮設住宅19カ所で巡回公演をするまでになったといいます。1998年には夏休みにメンバー38人を引率して獅子舞の本場・シンガポールに遠征して師匠に舞を披露したところ酷評され、自信を打ち砕かれてすっかり落胆。それでも70時間に及ぶ特訓を受け、「獅子の舞い方を一からやり直すことを決意しました。生徒たちには大反対されましたが、取り組みを変えて(世界でも通用する芸になり)大正解でした」と振り返りました。
獅子舞には北方舞と南方舞があり、阪口教諭らが演じているのは南方舞。世界で最も獅子舞が盛んなのはマレーシアやシンガポールで、英国、米ハワイ、オーストラリア、ニュージーランドなど中国人コミュニティーのある世界各国で獅子舞は演じられているといいます。1999年には元教え子を中心とするメンバー約60人で108回の公演をこなすようにまで活動が広がったと報告しました。
「伝えたいこと」として、阪口教諭は、「伝統芸能を通して『感動と感謝』の感性を磨くことができ、うまくなるためにはすべて自分で決めなくてはならない」ことだと話しました。「感謝とは、人の喜びが自分の喜びになる体験」だとし、「夢を持ってもらいたい」「海外に友人を作ってもらいたい」と呼びかけました。
最後に阪口教諭は「神戸で獅子舞の国際大会を開催したい。皆さんも一緒に夢を追いましょう」と述べ、本学が所有している獅子舞の獅子頭が学生に披露されました。