神戸学院大学

グローバル・コミュニケーション学部

東洋証券の桑原社長招きグローバル・コミュニケーション学部が特別講義を実施しました

2022/11/21

熱の入った講義をする桑原社長
熱の入った講義をする桑原社長
同窓会長も務める桑原社長
同窓会長も務める桑原社長
多数の学部生が受講した特別授業
多数の学部生が受講した特別授業
学生からの質問に笑顔で答える桑原社長
学生からの質問に笑顔で答える桑原社長

グローバル・コミュニケーション学部が東洋証券の桑原理哲社長の特別講義を実施しました

グローバル・コミュニケーション学部は11月16日、ポートアイランド第1キャンパスで株式会社東洋証券の桑原理哲代表取締役社長による特別講義を実施しました。桑原社長は本学同窓会の会長でもあります。

桑原社長は法学部を卒業し、1985年に同社に入社、営業部門の要職を経て、2017年に社長に就任しました。演題は「企業の見方、選び方~就活を始める前にまず目を向けたい会社情報」。来年度前期に原則全員がセメスター留学する予定の2年次生が受講しました。

■世界に目を 人口増加は経済成長につながる
世界に目を向けてもらうために講義の最初に人口の未来予測を主要国ごとに学生に考えてもらいました。世界の人口は推計80億人を突破し、2050年には97億人に達すると予測されています。アジアやアフリカで今後も高い増加率を示し、米国やオーストラリアも移民受け入れで増加するとされます。一方、ヨーロッパや日本などの先進国は減少すると予測されています。予測データが持つ意味を受講生に考えてもらい、「人口増」は経済成長の推進力にもなるという重要な世界経済の見方にも触れました。

一方で、飢餓に苦しむ人たちは多く、干ばつも進行している現状も指摘。食料資源や水資源の枯渇が懸念されることから、特に農業は間違いなく世界の成長産業であると述べました。桑原社長はフットワークの軽さでも定評があり、北海道のスマート酪農の現場を最近視察した経験を紹介しました。1000頭の牛を15人で飼育するために、搾乳や厄介な糞の処理もAIを使って自動化、機械化されていたといい、後継者不足が問題になっている農業分野での先進的な事業展開の具体例として挙げました。

■日本も高齢者向けビジネスには希望
少子高齢化の進む日本では高齢者向けビジネスの分野では世界でリーダーシップを発揮できる可能性があることや、市場の拡大を目指して海外進出する日本発の企業も目立つことも指摘しました。

桑原社長は仕事柄、さまざまな業界の浮き沈みにも詳しく、付加価値を加えることができれば商品は売れることや、企業はSDGs(持続可能な開発目標)を重視せざるを得なくなっており、気候変動など世界の共通課題を解決する会社は伸びることを強調しました。

本業に関連しては、投機と投資の違いを説明した上で、物価上昇などを考えると資産運用は大事だとして「長期分散投資をお薦めしたい」と述べました。

■交友範囲を広げて会話の引き出しを増やす
やがて始まる就職活動にあたっては、大企業のホームページなどにある採用情報だけでなく投資家情報の中の有価証券報告に記載のある「対処すべき課題」をしっかり読み、同じ認識を持つ中小企業を探すというアドバイスをしました。大企業ばかりに目を向けず中小企業にも将来性のある優良な企業が多数存在するからという理由でした。

自分の人間的な魅力を増すためには気の合う友人とだけ付き合うのではなく、交友範囲を広げて会話の引き出しを広げるのが良いという話も成功経験に裏打ちされていました。

■「地方創生は付加価値がかぎ」学生の質問に回答
学生からは、「私は地方創生に関わる仕事を目指しています。この分野についてはどうお考えですか」と質問が出ました。「付加価値があれば地方からでもビジネスは成功する事例がたくさんあります。予約の取れない店が地方にあります。忍者ブームも地方発。とてもいいと思います」と、桑原社長は学生の希望を後押ししました。