GC学部英語コースの教員3人がJACET第65回国際大会で教材開発の成果を発表しました―「使える英文法」を目指して ―
2026/09/03
大学英語教育学会(JACET)第65回国際大会が8月26日、茨木市の立命館大学いばらきキャンパスで開催され、グローバル・コミュニケーション(GC)学部教員による口頭発表「英語のニュアンスと文化理解を重視した英文法教材の開発」(英題:Development of English Grammar Materials: Fine Points ― Grammar Through Nuance and Culture)が行われました。発表者は、表谷純子准教授、中嶋アンディ史人准教授、仁科恭徳教授の3人です。
発表では、2026年度大学向けテキストとして刊行予定の英文法教科書『Fine Points ― Grammar Through Nuance and Culture』(金星堂)の開発背景と特色が紹介されました。本教材は、GC学部英語コースで使用するために作成され、2023年度から2026年度にかけて改定を重ねながら開発が進められてきたものです。生成AIや機械翻訳の普及により和文英訳や英文校正が瞬時に行える時代を迎え、AIの出力が文法的に正しくても場面や文脈に「適格」かどうかを判断する力が学習者に求められているという問題意識が、教材開発の出発点になっています。
同教材は、文法を単なるルールとしてではなく、ニュアンスを含めて伝える手段として教えるとともに、異文化理解や考え方の違いを取り入れて異文化コミュニケーション力を高めることを重視しています。全15ユニットで構成され、CEFR (外国語の運用能力を6段階で測る国際的な共通基準)A2~B1レベルを想定し、品詞・時制・完了形・助動詞・受動態・不定詞・動名詞・分詞・比較・関係詞・仮定法など、大学初級から中級レベルの主要文法項目を扱います。
各ユニットは留学生活や大学生活、旅行、アルバイトなど身近な場面設定での会話を中心に構成され、リスニングによる内容理解、穴埋めによる表現確認、ロールプレイによる運用練習を段階的に組み合わせることで、学習内容の定着と実際の運用力の向上を図っています。また、“How is it different?”と題したコラムでは、類似語・類似表現の使い分けや、文法形式による意味・ニュアンスの違い、文化的背景の違いが表れる表現などを取り上げ、「正しい英語」だけでなく「自然な英語」への理解を深める工夫がなされています。
発表では、学生138人を対象としたアンケート結果も紹介されました。異文化理解(考え方・感じ方の違い)を学べたと回答した学生は96.3%、表現のニュアンスの違いを学べたと回答した学生は89.7%にのぼり、リメディアル文法テストの得点も学期前後で62.4点から70.5点へと向上するなど、高い教育効果が確認されたことが報告されました。
会場には多くの聴衆が集まり、活発な質疑応答が交わされるなど、盛況のうちに発表を終えました。


