神戸学院大学

グローバル・コミュニケーション学部

グローバル・コミュニケーション学部の荒島千鶴教授が「アジア防災会議2022」でパネリストを務めました

2023/03/20

パネリストを務めた荒島教授(左)。右は阪本教授
パネリストを務めた荒島教授(左)。右は阪本教授
会議の参加者で記念撮影(中央の列の左から2人目が荒島教授)=アジア防災センター提供
会議の参加者で記念撮影(中央の列の左から2人目が荒島教授)=アジア防災センター提供
アジア防災会議2022の会場
アジア防災会議2022の会場

グローバル・コミュニケーション学部英語コースの荒島千鶴教授が、3月10日~12日に仙台市で開催された「アジア防災会議2022」(Asian Conference on Disaster Reduction 2022、一般社団法人アジア防災センター主催)で、パネリストとしてパキスタン、ベトナム、カザフスタンの政府関係者と共に登壇しました。

荒島教授は参加者の中では唯一の国際法学者です。災害の被害を少なくするためにあらかじめ備えておく減災の取り組みには、さまざまな学問分野の知見が必要だとの観点から、セッション企画者から登壇依頼がありました。

11日に開かれた会議の冒頭には谷公一内閣府特命担当大臣(防災、海洋政策)、濱田政則アジア防災センター長、郡和子仙台市長の挨拶が続き、トルコのセゼル首相府災害緊急事態対策庁(AFAD)長官からのメッセージが読み上げられました。その後参加者全員でトルコ・シリア地震の犠牲者に黙とうを捧げました。

会議には、アジア防災センターのメンバー国(日本を含む27カ国)から防災担当の政府関係者(日本からは内閣府の担当者)が参加したほか、日本政府が招へいしたフィジーの防災担当大臣も参加しました。また、ASEAN(東南アジア諸国連合)事務局、AHAセンター(ASEAN防災人道支援調整センター)からのほか、研究者や学生、民間企業からの参加もありました。特別セッションは英語への同時通訳付きの日本語で行われましたが、残り三つのセッションは英語で行われ、活発に議論が交わされました。

荒島教授が登壇したのはセッション1: Large-Scale Disasters and Countermeasures(大規模災害および対応)で、座長は阪本真由美・兵庫県立大学減災復興政策研究科教授でした。パネリストとして、「Issues in Trans-boundary Disaster Governance from the Perspective of International Law(国際法の観点からみる越境災害ガバナンスにおける問題)」と題して発表しました。

発表は、火山学者を含めた学際的共同研究に基づく内容で、2010年のアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山噴火に際して大きな経済的・社会的被害が出たことを教訓に、ヨーロッパではその後越境火山災害に関して政府機関および民間機関が有する科学的データを共有することで、変わりゆく状況に応じて科学に基づく意思決定を行えるような法規定やガイドラインが整えられてきたことについて報告し、活発な質疑応答が行われました。また、東日本大震災が発生した午後2時46分過ぎには参加者で犠牲者に黙とうを捧げました。

会議は12日の午前中に最後のセッションを終え、その後参加者はフィールドトリップに出かけ、宮城県名取市長から震災復興の取り組みについての話を聞きました。減災への取り組みについての知見と実践例が共有された3日間でした。

「アジア防災会議2022」(Asian Conference on Disaster Reduction 2022)のホームページはこちら