経済学部の木暮ゼミが「灘の酒プロジェクト」で 白鶴酒造株式会社を訪問しました
2026/08/04
経済学部木暮ゼミの学生たちが7月10日、「灘の酒プロジェクト」の一環として、日本を代表する酒造メーカーである白鶴酒造株式会社(神戸市東灘区)を訪問しました。
木暮ゼミが進める「灘の酒プロジェクト」は、地域資源である「灘五郷」の価値を若い世代の視点で見つめ直し、日本酒の新たな魅力発信やリブランディングを目指す取り組みです。
初めに、総務人事部の吉田一真課長より、日本酒市場の動向や同社の1743年(江戸中期)創業からの歩み、事業の特徴について、クイズを交えた分かりやすい解説がありました。酒類の市場は人口減少やライフスタイルの変化などにより縮小傾向にあり、日本酒の製造数量については、この50年間でピーク時の25%以下にまで減少しているとのこと。こうした状況の中、日本酒業界ではシェア争いも激化しているとのことでした。白鶴酒造では「レア・限定・コラボ」をキーワードとした取り組み、スパークリング日本酒の開発など、さまざまな付加価値を追求しています。さらに酒造好適米の「白鶴錦」の開発と普及、部署の垣根を越えた若手社員による新しい日本酒ブランド「別鶴(べっかく)」、海外市場の開拓についても詳しい説明があり、学生たちはビジネスとしての日本酒産業への理解を深めました。
■資料館見学と、きき酒体験
続いて、学生たちは2グループに分かれ、吉田課長と総務人事部の下司友仁香さんの案内のもと、「白鶴酒造資料館」の見学と、きき酒体験を行いました。
「白鶴酒造資料館」は、もともと本店壱号蔵として大正初期に建造され、1969年まで実際に酒造りに使用されていました。風通しを考慮し、北側の窓から六甲おろしを取り入れて蔵内を低温に保つ工夫が施されています。館内では、伝統的な酒造りの工程が等身大の人形や当時の道具を用いてリアルに再現されており、灘の酒造りの原点に触れました。また、わずか37㎡という省スペースで酒造りの全工程を行うことができるマイクロブルワリー(HAKUTSURU SAKE CRAFT)の見学を通じて、伝統を守りながらも常に新しい形を模索する企業の革新性を学びました。
きき酒体験では社員の皆さんが実践しているきき酒の方法(飲み込まずに外観、香り、味わいを確認する)についてレクチャーを受け、同社の代表的な以下三つの商品を、きき酒しました。また「別鶴」シリーズの1種類を試飲しました。
1. まる 1984年に誕生した白鶴酒造の大ヒット・ロングセラー
2. 特別純米酒 山田錦 酒米の代表「兵庫県産山田錦」を100%使用
3. 大吟醸 白鶴独自酵母を活かしたフルーティで華やかな香りが特徴
今回は、ラベルを隠した状態でこれら3種類を、きき酒し、銘柄を当てる「マッチング」にも挑戦。米の種類や精米歩合によって生まれる繊細な色・香り・味の違いを、自分たちの目と鼻と舌で真剣に確かめていました。
■日本酒への想(おも)いに触れる
次に、総務人事部の林寿和次長にも加わってもらい、質疑応答が行われました。「数ある企業の中からなぜ日本酒メーカーを選んだのか、なぜ白鶴酒造だったのか」といった学生からの質問に対し、社員の皆さんは「人の温かみや繋がりを大切にしていると感じた」と当時を振り返りながら答えてくださいました。商品の裏側にある「人の想(おも)い」に触れることで、学生たちにとって、このプロジェクトで提案するリブランディングの重要性を改めて認識する機会となりました。最後に、林次長より今後のゼミの取り組みに向けて力強いエールをいただきました。
今回の訪問で得た多くの気づきと、自分たちの五感で感じた日本酒の魅力を、今後のプロジェクト活動に活(い)かしていきます。
