神戸学院大学

経済学部

経済学部の関谷ゼミが兵庫県議会サテライトゼミを実施しました

2025/07/14

県議会サテライトゼミで発表する学生
県議会サテライトゼミで発表する学生
記念撮影する関谷ゼミ生
記念撮影する関谷ゼミ生
発表する1班の学生
発表する1班の学生
発表する2班の学生
発表する2班の学生
発表する3班の学生
発表する3班の学生

経済学部の関谷次博教授の3年次生ゼミが7月11日、兵庫県議会大会議室でサテライトゼミを実施しました。

冒頭で法田尚己県議会事務局長から県議会の仕組みや活動などについてレクチャーを受けました。各会派から、提案を聴く6人の県議とオブザーバーの県議4人の皆さんに参加いただきました。

学生は3班に分かれて順にプレゼンテーションしました。1班は「サンキタエリアにおけるポイ捨て問題の現状と対策」と題して発表しました。人通りの多い阪急神戸三宮駅北側のサンキタ通り(商店街)とサンキタ広場のごみのポイ捨ての現状を調査し、神戸市や清掃業者、商店街の理事らからのヒアリングも実施しました。調査結果はごみ分布マップにまとめました。その結果、不法に投棄されたごみ袋の周辺にポイ捨てごみが集中していることが判明し、(不法投棄の)ごみ袋を街からなくすことでポイ捨ての抑制につながると結論付けました。また、バッカン(建設現場などで産業廃棄物の保管などに使われる底が四角形の鉄製容器)と、IoTで管理するスマートごみ箱をセットで分散させて設置することを提案しました。

県議の皆さんからは「バッカンを置くと景観の問題、住民感情の問題があるのでは」「アルミ缶などはまとめて回収すれば換金できる。ごみを資源として利用する考えもあって良いのでは」などの指摘がありました。

2班は「”備える”は命を守る第一歩」と題して発表しました。個人で準備する災害備蓄について住民にインタビュー調査を実施。「現在、家に何を用意しているか」「国や自治体に用意してほしいもの」「これから何を自分自身で用意したいと思うか」を質問しました。個人ではスマホが使えない場合に有用な情報収集用のラジオや救急用品(常備薬)、キャッシュレス決済ができない場合に対応できるように現金を用意している人が少ないことが分かりました。政府や自治体は個人で備蓄できない医療用の薬を円滑に提供できるように用意すべきことや、スフィア基準(被災者の人道支援に必要な最低基準)に沿った備蓄やドラッグストアなどと協力したランニングストック(備蓄品を死蔵せずに常に流通させ更新する方法)が必要だとまとめました。

県議の皆さんからは「発表のタイトルが良かった」「(症状が安定した慢性疾患の場合)、常備薬を90日分処方してもらうことができるのを覚えておいてほしい」などの意見が出ました。

最後に3班は「地域コミュニティの活性化~地域コミュニティを次の世代に繫ぐために」と題して発表しました。清掃活動や防災の取り組み、ラジオ体操、コミュニティサロンの活動などは住民の参加意欲が低く、若者を未来のコミュニティの担い手として育てる視点が大事だと主張しました。そのうえで、地域活動の経験が就職時などに提出する履歴書に書けるものにするために、具体的には地域活動の参加にポイント制を導入して、貢献度を可視化することを提案しました。ポイントがたまるごとに何らかの報酬を用意するアイデアも示しました。県の役割としては、大学・地域・企業をつなぐ仕組みの中心となることや活動参加の共通評価フォーマットを作り、認証制度を整備することを挙げました。

県議の皆さんからは「地域活動として検討してほしいのは地元の消防団への参加。消防団員の役割は消火活動だけではなく、企業の防災活動への指導や高齢者の見守り活動もあります。若い力の活用が求められています」などの意見がありました。