経済学部の関谷教授が大丸神戸店でワークショップを実施しました
2025/08/04
経済学部の関谷次博教授が兵庫県線香協同組合と連携し、7月26日にワークショップ「地域と伝統産業について学ぼう!~匂い袋づくりを通して淡路・日本の香りの世界を体験してみよう~」を大丸神戸店1階のメインステージ前で実施しました。
大丸神戸店とは、2018年に「地域社会の活性化と生涯学習の振興に関する包括連携協定」を締結し、将来を担うこどもたちの創造性を高めることを目的としたワークショップ「もとまち こども大学」を中心に、年間を通してさまざまな取り組みを実施しています。
今回のワークショップは、夏休み特別企画として3日間開催するプログラムの第1回目にあたり、小学生とその保護者10組20人が参加。関谷教授進行のもと、関谷ゼミ3年次生の境麻央さん、堀本陽向さん、品川隼人さんがサポートを務めました。
プログラム前半では関谷教授が、夏休みの自由研究の取り組み方について、「自由研究ってなぜするの?」と子どもたちに問いかけ、「好きなことを自由に、自分から進んで取り組む勉強は、後の中学校・高校の探究学習につながるので、ぜひ一生懸命に取り組んでほしい」と子どもたちに語りました。また、「におい」はインターネットで調べることができないので、現地で触れて、感じることの大切さを分かってほしいと伝えました。
続いて、兵庫県の伝統産業として、今回のワークショップのテーマである線香を取り上げ、淡路島では175年の歴史がある「線香」について「線香は何でできているのか?」「どんな種類があるのか?」を参加者に考えてもらいながら、タブ粉に香料を加えてつくる「匂線香」と杉の葉からつくる「杉線香」の違いを説明するなど伝統産業と線香についての講義を行いました。また、「お線香はお寺やお墓でご先祖様にお供えするためのものであるが、用途はそれだけではなく、本来は『香りを楽しむためのもの』で線香以外の香りの楽しみ方の一つを本日は皆さんに体験いただきたい」と語りました。
プログラム後半は、兵庫県線香協同組合の谷口太郎さんによるワークショップを開催しました。まず、制作する匂い袋の材料で、天然植物の香料である「老山白檀(ろうざんびゃくだん)」「龍脳(りゅうのう)」「桂皮(けいひ)」「大茴香(だいういきょう)」「山奈(さんな)」「丁子(ちょうじ)」「ラベンダー」の7種類の特徴を説明し、参加者はそれぞれの香りを体験しました。
そして、メインの「匂い袋づくり」がスタート。調合瓶を使用しながら自由に香料を調合し、親子で香りを確かめながら、自分だけのオリジナルの香料を作っていきました。学生らは香りの特徴を分かりやすく伝え、匂い袋づくりのサポートを行いました。最後に、好きな布袋を選び香料を詰めて、世界に一つだけの匂い袋が完成。谷口さんは完成した参加者の香りが、それぞれ違う出来上がりに非常に驚いた様子でした。
参加者は、「自由研究へのヒントや題材を与えてもらえ、子どもだけでなく大人にとっても興味深い、希少な体験をさせていただき、大満足でした」と話していました。
また、運営サポートを務めた学生からは、「このようなワークショップは滅多に経験することができないので、貴重な時間でした。自分にとって良い経験になりました」と感想を述べました。