神戸学院大学

経営学部

経営学部の田中ゼミと柳ゼミがINAC神戸の集客拡大策を安本社長に提案しました

2022/10/20

田中ゼミ「い~とまと」の発表を聴く学生たち
田中ゼミ「い~とまと」の発表を聴く学生たち
発表する柳ゼミ「FC柳ゼミナール」
発表する柳ゼミ「FC柳ゼミナール」
田中ゼミの4人の発表を聴く安本社長(左端)ら
田中ゼミの4人の発表を聴く安本社長(左端)ら
発表する「柳ゼミⅡ」
発表する「柳ゼミⅡ」
田中ゼミ「#みんなが主人公」の発表を聴く学生たち
田中ゼミ「#みんなが主人公」の発表を聴く学生たち
安本社長の講評を聴く学生たち
安本社長の講評を聴く学生たち
安本社長を囲んで記念撮影する田中ゼミと柳ゼミの学生たち
安本社長を囲んで記念撮影する田中ゼミと柳ゼミの学生たち

女子プロサッカーチーム「INAC神戸レオネッサ」の集客拡大方法を検討してきた、経営学部の田中康介教授(副学長)と柳久恒准教授のゼミが10月12日、チームを運営する「アイナックフットボールクラブ株式会社」の安本卓史社長をポートアイランド第1キャンパスに招き、提案内容のプレゼンを行いました。

スポーツマネジメントとマーケティングを研究する両ゼミではこれまで、安本社長から集客の現状や取り組みについてレクチャーしてもらったり、チームの選手たちを招いて現状や希望を聞き取りさせてもらったりし、具体的なアイデアを検討してきました。

10分間のプレゼンをしたのは両ゼミの5グループ。SNSを使って情報発信することはすべてのゼミが考え、魅力的なイベントの開催やプレゼントの提供も多くのゼミが提案しました。コストパフォーマンスなどの面はさらに検討が必要ですが、安本社長からは「やってみようかなと思わせる提案が多数あった」と評価してもらうことができました。

■YouTuberのサッカーチームと試合
まず、田中ゼミの「い~とまと」が発表し、「観客の年齢層に偏りが見られ、若年層の観客数が少ない」との現状認識から始めました。改善策として、①SNSを活用し、動画サイト「Tik Tok」で選手のモーニング・ルーティンの練習やオフの生活に密着し、発信②インスタグラムでライブ配信やリールに投稿③有名人を招き、試合前にゴールを決めてもらう。You Tuberのサッカーチームと試合をする④小中学校の遠足や校外学習に選手が同行する。選手が小中学校にサッカーを教えに来る機会を作る――と提言しました。また、ファン特典として、ファンクラブに入っている人がチケットを購入すると、プラス1人分の入場料をサービスすることというアイデアも示しました。

■スポンサーの「くら寿司」とコラボ
続いて柳ゼミの「FC柳ゼミナール」が発表しました。「ファミリー層の増加」「若い世代へのアプローチ」「女子サッカーの認知度向上」を目標に掲げ、既存のファンには非売品のサイン入りユニフォーム、ボールをプレゼントし、選手のチェキ写真撮影権やチェキ写真を提供するなどの観客誘い込みプランを考えました。新規観戦者には、食事券付きのお得なチケットを販売するアイデアです。スポンサーの「くら寿司」とのコラボで、景品にINAC神戸のグッズ交換券を配ってもらう▽中学3年生までを対象にスタジアムで賞品が当たるくじ引きをする▽女性向けの付加価値のあるチケットやサービスを提供する――などの具体案も示しました。Twitterやインスタグラムで情報発信するというのは他グループと同様です。

■「知ってもらうきっかけづくり」が大切
3番手は田中ゼミグループの発表でした。チームや女子サッカーについて「知ってもらうきっかけづくり」について考えました。アルバイトスタッフに大学生を採用して、友だちや家族を観戦に勧誘するように呼びかけることや、まだチラシを配っていない地域に試合の案内チラシを配布してもらうという案です。欧州の女子サッカーチームの運営を参考に、INACでも「分業制」を取り入れ、集客やマーケティングなどの業務を分けて、その業務に集中してもらうことを可能にするとして、大胆に人事施策の方針にまで踏み込みました。ハーフタイムにはヴィッセル神戸の試合で実施しているように、吹奏楽部やチアリーダー部など大学のサークルの学生にパフォーマンスしてもらうことも提案しました。

■他の女子スポーツチームと合同でイベント
4番手は「柳ゼミⅡ」が「他の女子スポーツチームと合同でイベントをする」という提案を発表しました。神戸市や兵庫県を本拠地とする野球やフットサルなどのチームと共催し、フットダーツやモルック、ボッチャを親子で楽しんでもらうという企画です。選手との触れ合いの機会になり、サッカーに関心のない子どもからも注目されることになり、観客数の増加やグッズなどの売上増加につながるという戦略です。午前9時に開会して3種目の競技を終え、午前11時に閉会するまでのスケジュールも考えました。終了時間は選手への聞き取りを踏まえて、試合の妨げにならないよう配慮して設定しました。交流することで、選手の身体能力の高さを実感してもらい、憧れや親しみを抱いてもらえると考えました。

■「#みんなが主人公」でTikTokに投稿
最後は田中ゼミの「#みんなが主人公」が発表しました。サポ―ターにはピッチで戦う選手だけではなく、ベンチにいる選手なども含めた関係者の様子を「#みんなが主人公」のハッシュタグでTikTokに投稿してもらうことで新規サポーターを増やすというアイデアを提示しました。キックオフ前に小学1年生以上の少女に始球式として、ゴールキーパーとPK対決してボールをセンターサークルまでもって行ってもらうという案は、少女たちに少しでも女子サッカーに興味を持ってもらうという狙いです。INAC神戸が勝利した日はスタジアム周辺の居酒屋の会計が割引になるサービスも導入し、「勝利の美酒」を味わってもらうと同時に、試合観戦後の家族団らんの場にもしてもらいたいとの願いも込めました。

最後に安本社長が講評で、「そこまで気が回らなかったという気づきがありました。私たちもTikTokをやっていますが、おじさんが投稿していますねなどと揶揄されることもあり、ご意見は参考になります。他の女子スポーツチームとの共催イベントはぜひやってみたい」などと述べました。

■「開幕戦をノエスタに見に来てください」安本社長
安本社長からはWEリーグ2022-2023シーズンの開幕戦で、INAC神戸は10月23日(日)、ノエビアスタジアム神戸で大宮アルディージャVENTUSと対戦するのでぜひ来場してくださいという呼びかけもありました。
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