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神戸学院大学

薬学部

薬学部2年次生が神戸市消防局と連携して防災講義と実習に取り組んでいます

2023/06/07

防護服を着用する学生ら
防護服を着用する学生ら
消火栓で放水する学生
消火栓で放水する学生
水消火器で放水する学生
水消火器で放水する学生
災害現場で使われる資機材の展示と説明
災害現場で使われる資機材の展示と説明
特殊災害対応車の内部に入る学生ら
特殊災害対応車の内部に入る学生ら

薬学部2年次生約240人が6月5~8日、神戸市消防局と連携して防災講義と実習に取り組んでいます。2007年度に神戸市消防局と本学薬学部が締結した「特殊災害発生時の協力に関する覚書」の一環として2008年度から毎年実施しており、本年度で16回目になります。

化学物質を授業などで取り扱うことがあることから、学生全員の意識を高め、災害に対応できる知識や技術を身につけることが目標です。

初日に「化学と安全」をテーマに神戸市消防本部特殊災害救助隊による講義を2年次生全員で受講しました。翌日からの実習では、学生が3日間4グループに分散し、薬学部のあるポートアイランド第1キャンパスC号館周辺に集まって隊員の皆さんの指導を受けました。

大災害を防ぐには初期消火が重要なカギとなるため、さまざまな消火器の安全性や使い方についての説明を受けました。この後、実際に水消火器で標的に向かって各自が放水しました。C号館の屋内消火栓についての使い方の説明もあり、ホースから外に向かって放水する訓練では、学生らは水量の多さの感覚をつかんだ様子でした。

特殊災害現場で使われる資機材の展示では人命に危険を及ぼす「A(放射線)B(細菌などの生物)C(化学物質)」を現場で検知し、測定する機器や、上空からの現場撮影などに使われるドローンを見せてもらいました。さまざまな機器を装備した特殊災害対応車の内部にも入りました。

特殊災害現場で着用する防護服や防毒マスクも展示されました。内部の圧力を高めて有毒ガスを閉め出す、宇宙服のような「陽圧式化学防護服」を実際に着用して、重さを実感した学生もいました。

◆体験して防災意識を高めた学生たち
学生からは以下のような感想(抜粋)が寄せられています。
・防災実習では、説明を聞くだけでなく、実際に消火器訓練や放水体験をさせてもらったことで、体験して初めて分かることもあり、より理解することができました。消火器と防護服にはいろいろな種類があることを知り、ドラマの中で見かけたときにはもっとよく観察したいと思います。いざという時は自分の命、財産、家族、周りの人の命を守るために、今日の防災実習で学んだことを思い出して、落ち着いてできることをしたいと思いました。

・消火器の使用や放水を体験する事ができ、良い機会となりました。また、消火器や防護服にはさまざまな種類があることを知りました。災害によって着用する防護服の種類が変わり、防護服に加え、酸素ボンベを担ぎながら仕事をすることはとても大変だと感じました。今回体験した事、教えていただいた事を忘れないようにしておきたいと思います。

・防災実習を受講して、「特殊災害班には、薬学で学ぶ化学物質や薬品の検出原理など、多くの知識が活用され、人々を守っている」と感じました。特に、防護マスクや危険な化学物質の同定や検出に用いられる器具で、活性炭の性質やクロマトグラフィーの原理が用いられていることを知り、とても関心が湧きました。また、実際に消火器や放水体験などを行い、「火災発生時の対応」について学べました。実習は、普段経験することのない貴重な体験や話で、とても勉強になりました。今後、火災が発生した場合、今回学んだ「火災発生時の対応」をしっかりと行い、自助・共助が出来るように普段から意識して過ごしたいと考えます。