神戸学院大学

栄養学部

栄養学部の伊藤講師と防災女子が脇の浜地域福祉センターにて中央区役所との防災イベントを開催しました

2023/12/07

災害時の備蓄について説明する伊藤講師
災害時の備蓄について説明する伊藤講師
グループごとに災害時のレシピを考えます
グループごとに災害時のレシピを考えます
完成したレシピの発表を行いました
完成したレシピの発表を行いました
たくさんの方に参加いただきました
たくさんの方に参加いただきました

12月3日、現代社会学部社会防災学科などに所属する女子学生で結成した防災女子が、栄養学部の伊藤智講師と共に、防災力アッププロジェクト「親子防災料理教室」(神戸市中央区役所共催)を脇の浜地域福祉センターで開催し、小学生と保護者に災害時における食糧備蓄について考えました。

今回は、神戸市中央区の脇の浜地区で「親子防災料理教室」を開催。防災女子からは國松万熙さん(4年次生)、山室亜衣さん(3年次生)、中井亜胡さん、安福瑞希さん(いずれも2年次生)、黒田光夏さん、中田愛香さん(いずれも1年次生)が参加し、小学生1~6年生の親子17人を対象に実施しました。

災害時の過程での食糧備蓄の啓発とともに、子育て世代の地域防災事業への参加促進を図り、地域防災組織やその仕組みを知ってもらい、南海トラフ巨大地震等に備え地域防災力の向上をはかることを目的としているこの事業は、神戸市中央区内の防災福祉コミュニティの拠点にもつながる「地域福祉センター」で開催しており、今年で7年目を迎え、対面での開催は4年ぶりとなりました。

2025年1月17日には阪神・淡路大震災から30年を迎えます。防災福祉コミュニティとは、神戸市が地域の自主防災推進事業を震災経験から、1995年よりモデル事業として開始し、2018年には、神戸市内全域の192地区で結成されています。それらは、地域福祉センターを活動拠点とし、福祉活動を中心に実施している「ふれあいのまちづくり協議会」の活動拠点と連携・融合した活動ができるよう神戸市防災福祉コミュニティの結成単位(規模)も同じように概ね小学校区単位とされています。

はじめに伊藤講師が、災害が発生することでどのような環境の変化があり、それらに備えるためには何を考えればよいかを、具体的な備蓄例を踏まえ説明しました。また、無理なく備えることができる「ローリングストック法」を紹介し、災害時でも普段から食べなれた食事ができるよう、乾物やレトルト食品の活用法についても説明をしました。

その後、ライフラインが寸断したときや水が充分に使えない場合にウェットティッシュで手を清める方法や、ポリ袋に入れた米を湯煎で炊く方法を学び、実践しました。

次に、普段家庭にある食材を想定して揃えられた材料を活用し、災害時にも使えるレシピを考案しました。常温保存できる野菜、乾物、缶詰、レトルト食品、冷凍野菜、調味料など、日常馴染みにある食材が、視点を変えることで無駄なく上手く活用することができ、災害時でも栄養バランスの整った食事をとることができます。

レシピを考えるポイントとして「栄養」「衛生」「おいしい」の頭文字から「えいえいおー」を合言葉に取り組みました。災害時を想定し、調理器具が洗えないという制約の中、食材を無駄なく栄養豊富に食べられるよう防災女子からのアドバイスを受けながら工夫しレシピを考案、調理しました。

調理終了後には各グループが自分のレシピを発表し、その後それぞれのレシピを試食。最も良かったグループに投票を行いました。最優秀レシピに選ばれたのは「ぐざいたっぷりカレー」と「野菜たっぷりコンソメスープ」を作ったグループでした。洗い物が出ないよう、薄く切った野菜を湯煎で調理するなど工夫をしていました。受賞者には豪華な賞品が、参加者全員には子供用包丁が贈られました。

参加した小学生からは「お手軽においしく食べられたので、非常食は大切だと思った」。保護者からは「いつもはお手伝いを嫌がるのに、自分から進んで調理していて驚いている」などの感想が寄せられました。

※使用した食材は、イオントップバリュ(株)と江崎グリコ(株)からも提供をいただきました。