人文学部の松村ゼミが「空き家ワークショップ」を実施しました
2025/08/04
人文学部の松村淳講師のゼミが7月30日に三宮にあるKOBE Co-Creation Centerで「空き家ワークショップ」を実施しました。
当日は講師として株式会社リ・パブリックから鈴木敦さんと清水淳史さんの2人を招き、松村ゼミからは7人の学生が参加しました。
学生たちは事前課題として、「空き家に関連する気になるニュースを集める」というワークシートに取り組み、当日はその発表資料を持参してワークショップに臨みました。
冒頭では趣旨説明と全体の自己紹介を行い、その後、二つのグループに分かれてアイスブレイクを兼ねたワークを実施しました。内容は、自宅の間取りなどについての情報交換で、一人暮らしと実家暮らしの居住経験を共有しながら、大学生の居住事情について意見を交わしました。
後半は、各自のワークシートに基づいたワークショップを実施しました。集めた空き家関連のニュースは多岐にわたり、人文学部3年次生の川栄乃由さんは、空き家を「キクラゲの栽培工場」に改修した事例を紹介しました。その理由について、「空き家の利活用といえば人が住むことが前提とされていますが、人が住まない活用法もあるのではないかと思ったからです」と述べていました。
また、人文学部3年次生の勝田將景さんは「部活をしている学生には部室があるが、部活に所属していない学生には学内にたまり場がほとんどない」と指摘し、学外にも「部室的な居場所」があるべきだとして、「街の部室」という提案を行いました。
学生たちの発表を受けて、講師の鈴木さんは、「空き家は一つの課題ではなく、複合的な問題を解く場として捉えるとよい」と述べました。そして、「空き家は社会課題とされていますが、空き家全体が課題であるとは限りません。誰かが定義した課題の解像度を上げていくことで、その課題が豊かな未来をつくる可能性に変わるのではないでしょうか」と学生たちに問いかけました。
清水さんも、「社会課題とされているものを、学生の皆さん自身の価値観で柔軟に考えてもらいたい」と述べ、正解や固定観念にとらわれない自由な発想の大切さを訴えていました。
次回は、10月に兵庫県内の企業と連携し、プレゼンテーションを行う予定です。