神戸学院大学

人文学部

明石市の地域団体と本学の地域研究センターが「朝霧川源流を訪ねて」を開催しました

2026/07/21

有瀬キャンパス1号館のマザームーンコモンズで中村准教授の説明を聴く参加者ら
有瀬キャンパス1号館のマザームーンコモンズで中村准教授の説明を聴く参加者ら
1号館で開会あいさつする西谷氏と矢嶋教授
1号館で開会あいさつする西谷氏と矢嶋教授
矢嶋教授から有瀬キャンパスのシンボル、大時計が本学に移設された経緯を聴く参加者ら
矢嶋教授から有瀬キャンパスのシンボル、大時計が本学に移設された経緯を聴く参加者ら
川上教授から新池のチョウトンボやヒシについての説明を聴く参加者ら
川上教授から新池のチョウトンボやヒシについての説明を聴く参加者ら

有瀬キャンパスは、二級河川の朝霧川の上流に位置しています。この川でつながる明石市の朝霧校区まちづくり協議会と本学地域研究センターが市民を対象として企画した、朝霧川源流域である神戸学院大学有瀬キャンパスを見学するフィールドワーク・ワークショップが7月5日に行われました。朝霧小学校区まちづくり協議会の西谷寛氏、人文学部の大西慎也教授、川上靖教授、矢嶋巌教授、中村健史准教授、福島あずさ准教授、白方佳果講師が、解説役やワークショップのファシリテーターを務めました。雨天にもかかわらず、参加者は約50人にのぼり、盛況でした。

まず今年度からオープンした1号館の教室で、矢嶋教授と西谷氏による開会あいさつに続き、矢嶋教授から本学創設の経緯と、本学が位置する朝霧川上流域の有瀬漆山地区の自然と歴史についての解説がありました。

続いて行われたフィールドワークでは、明石市立天文科学館から移設された大時計や、モダニズム建築家によって設計された有瀬図書館、キャンパス内の流路である西細谷の様子、段丘の斜面に見られる丸い石が含まれる地層(円礫層)について、矢嶋教授が解説しました。

有瀬図書館新館下に位置する新池では、ここで繁殖しているチョウトンボや水面に見られる植物のヒシについて川上教授から解説がありました。雨のためチョウトンボは見られなかったものの、この地域周辺で見られるチョウトンボの繁殖にとって重要な場所になっている可能性があるとの話に、さまざまな質問が寄せられました。

その後訪れた薬用植物園では、ちょうど花を咲かせていたハンゲショウ、本来枯れない湧水の湿原に見られるミツガシワ、外来植物のキショウブなどが、中池で繁茂している様子や、中池から西細谷への出口を確認しました。薬用植物園では、参加者それぞれがさまざまな植物を見学し、特に食虫植物のウツボカズラに高い関心が集まりました。ミツガシワが枯れない湧水の貧栄養湿原に見られる希少な植物であることが川上教授から、また新池と中池が、いずれも明石市の財産区の旧農業用溜池で、今も朝霧川上流で雨水を受け止めていることについて矢嶋教授から、それぞれ説明があり、参加者から質問が寄せられていました。最後に、訪れた第1グラウンドでは、洪水吐を見ながら、洪水調整池を兼ねていることについての説明を聞きました。

後半のワークショップは1号館1階のマザームーンコモンズを使用して行われました。まず西谷氏から子どもの頃の朝霧川沿いの様子や、朝霧川を中心に行っている環境保全活動の取り組みについての紹介がありました。続いて福島准教授から朝霧川や神戸で発生した水害被害と気象条件について1967年7月の事例を中心に説明があり、梅雨時期の典型的な被害であったことが解説されました。中村准教授からは、漆山の新田開発を命じた第6代明石藩主松平日向守信之とその遺徳をしのんだ漆山の農民たちによって建てられた記念碑、明石藩の郡奉行によって漆山に隣接する大蔵谷で行われた開発についての説明がありました。大西教授からは、制作した有瀬キャンパスを含む伊川谷付近のモデルを示しながら、地形と農業用水路との関係が子どもたちにとってわかりやすく示されることが解説されました。川上教授からは、チョウトンボが繁殖する新池やヒシについての補足説明がありました。

この後、フィールドワークや解説で見たり聞いたりしたことで、それぞれが最も感じ入ったことを、参加者が絵や文にして模造紙に書くことにより、班ごとに学びのイメージを共有する取り組みが行われました。最後に矢嶋教授が選んだ学びのイメージの成果を紹介しました。特に、川上教授が捕獲したモンキアゲハを描いた小学生の絵や、さまざまな見学ポイントへの思いを書いた女性のメッセージが取り上げられ、本人の言葉で説明がなされると、大きな拍手が上がりました。

参加者からは、地域の歴史についてもっと知りたいと思った、源流ツアーにやっと参加できた、大自然で晴れた日にもう一度みたい!!といった声が寄せられるなど、充実した会となりました。

なお、ワークショップ会場には、大西教授が制作した有瀬キャンパス付近の地形モデルや、中村准教授が制作した松平日向守信之に関係するパネルが展示され、多くの参加者が写真に収めていました。

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