人文学部の曽我部愛准教授による土曜公開講座「歴史資料から読みとく中近世の地震災害」を開催しました
2026/10/29
人文学部の曽我部愛准教授が「歴史資料から読みとく中近世の地震災害」をテーマに、2026年秋季最後となる第92回土曜公開講座を10月10日にポートアイランド第1キャンパスで開催し、地域住民を中心に68人が参加しました。
はじめに、2018年の大阪北部地震と1596年の慶長伏見地震との関連性に触れ、現代の地震と歴史上の地震災害とのつながりを紹介しました。そのうえで、地震の被害は現代だけのものではなく、古代から繰り返し記録されてきたことを示し、地層調査や文献史料、口頭伝承が災害研究に果たす役割について解説しました。
続いて、実際の史料を示しながら、684年の白鳳南海地震や869年の貞観地震、887年の仁和南海地震などを取り上げ、当時の被害の記録を読み解きました。また、南海地震と東海地震が過去にほぼ同時期に発生してきたことを資料から確認し、今後起こりうる大地震への備えを考えるうえでも、こうした文献史料の記述を理解する重要性を紹介しました。
講義後半では、鎌倉時代や南北朝時代の地震災害、正平南海地震による大阪湾沿岸の被害、安政南海地震に伴う津波被害について解説しました。また、過去の災害を伝える石碑や史料を取り上げ、災害の記憶を後世へ伝えることの重要性を示しました。
最後に、「歴史資料を現在や未来にどのように役立てていくのかを考え、繰り返し発生する災害の記録を後世に伝えていくことが、被害を最小限に抑えるために重要である」と述べ、講義を締めくくりました。
参加者からは「これまでの災害を振り返った上で、今後の地震に備えることが大切だと分かった」「将来起こるとされている南海トラフ地震について改めて考えるきっかけとなった」といった感想があがり、盛況のうちに終了しました。
今回の講義をもちまして、2026年度のすべての土曜公開講座が終了しました。次回は2027年春に 第93回土曜公開講座を有瀬キャンパスで実施する予定です。


