経営学部の学生が「サンテレビにしかできない放送とは」と題して研究発表し、同社総務局長から高い評価を受けました
2026/03/10
経営学部の石賀和義教授の担当する「基礎演習Ⅱ」の授業で3月3日、2年次生5人が「サンテレビにしかできない放送とは」と題して研究発表し、同社の那須惠太朗総務局長から丁寧な講評がありました。
発表したのは寺原彩華さん、石川小羽音さん、梅原匠暉さん、濱口いつかさん、藤田悠貴さん。兵庫県のローカル放送局として存在感のあるサンテレビの強みや特色をインターネットや番組視聴などで調べ、「地方の熱意を吸い上げ、全国ネットではできない放送をしている」として高く評価しました。
■地元密着で自由度の高い編成
学生らはサンテレビの特長を以下の3点にまとめました。
① 阪神タイガースへの“異常なまでの”密着:地元球団でもある阪神戦の中継は試合開始から終了まであり、負けても勝ってもファンと同じ温度で放送
② ローカル局とは思えないアニメ枠の強さ:『涼宮ハルヒの憂鬱』『けいおん!』など人気アニメを放送し続けた。深夜アニメの放送数は関西の放送局ではトップクラス
③ 地域密着型番組の濃度の高さ:地域の祭りの中継や趣味の番組など他の局はやらない番組が多数あり、ニッチさを大切にしている
那須局長からはまず、公共放送のNHKと民間放送の全国ネットワーク、ネットワークには加わらない独立したローカル局があり、それぞれが競争し合って多くのコンテンツを作っているという事業形態は日本に特有のものであるとの説明がありました。独立のUHF局としてサンテレビが開局したのは1969年。UHFという電波は波長が短いため届く範囲が狭く、放送できる対象は兵庫県と周辺の電波の届く地域のみ。制約の中で誕生し、自分たちで番組を考え、ビジネスモデルも考えなければならないという苦労があったとの話でした。
■収益より地元の熱量を優先する番組に
那須局長からの講評には当事者ならではの詳細な情報が含まれていました。
① 熱烈なタイガース愛の背景として、開局当時はプロ野球人気が非常に高く、特にスター選手のいた巨人戦は常にどこかのキー局が連日中継していた。一方で試合はやっているがあまり放送されていなかった地元の阪神球団にサンテレビは注目し、試合開始から終了まで中継し続けた。阪神球団は今や人気も実力もトップクラスの球団になり、厳しい競争環境にあって連日放送することが難しくなった中、「他とは違うことをやらなければならない」という苦労もある。
② アニメーション作品の製作について、今は製作委員会方式が主流になり、みんなで製作費用を出し合うことで、作品を数多く製作できるようになった。『涼宮ハルヒの憂鬱』は独立系テレビ局による放送でヒットにつながった作品の一つ。
③ 釣り、ゴルフ、農業などローカル色の強い番組を作る理由は「一定のファンがいる分野であり、ファンに受け入れられる番組を作れたら長続きする」という読みや、地域に根差す視聴者について、きめ細かくターゲットを絞り込んでいるから。
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学生からは「番組に対する感想は多く寄せられますか」との質問が出ました。那須局長は、「多数寄せられますし、対応する部署もあります。番組によってはSNSと連動しています」「甲子園球場ではタイガースファンの方々が我々の中継車(撮影機材を積み、映像制作を行う車両)のお見送りをしてくれることもあります」と答え、視聴者との距離の近さを感じさせました。
「学生のうちに身につけておいたほうがいい力は何ですか」との質問には那須局長は「自信を持ってやったことがあるかどうかです。こういうことを一生懸命やったという経験を自分のストーリーで語れるかどうかが大事です」と述べました。





