「総領事館連携講義」で駐神戸・韓国総領事館の李相烈総領事が講義しました
2025/10/31
国際交流センターが企画した「総領事館連携講義」が今年度もスタートし、初回は駐神戸・大韓民国総領事館の李相烈(イ・サンヨル)総領事による講義が10月29日、有瀬キャンパスで開かれました。ポートアイランド第1キャンパスともオンラインで結びました。
共通教育科目の1コマとなる講義に先立ち、李総領事は千孝貞(チョン・ヒョジョン)副領事とともに同センターの岡部芳彦所長の案内で備酒伸彦学長を表敬訪問し、備酒学長が最近韓国を訪問して感じたICT技術の発展ぶりや食文化の違い、建築物の面白さ、少子高齢化など日韓が共通して取り組まなければならない社会課題などについて懇談しました。
李総領事は東京の大使館で2度勤務した経験があり、流ちょうな日本語で「両手を携え、よりよい未来へ~堅固で成熟した韓日関係へ」と題して講義しました。大使館や全国に9カ所ある総領事館の役割についての説明から始まり、江戸時代、約200年間に12回も日本を訪れた朝鮮通信使との善隣友好や、日本による朝鮮半島の植民地支配などに見られる両国の歴史を「友好親善と痛みが共存する関係」と表現しました。
駐神戸・韓国総領事館の主催事業としては10月11日に神戸市内のホールで「2025神戸K-POPソング&カバーダンスコンテスト」を開催し、歌とカバーダンスの両部門で盛り上がったことを映像で紹介しました。こんな文化事業も外交の一部だとし、「外交とは人間関係と同じ。人と人との交際の枠を拡げて世界の国々と仲良くできるようにする国同士の付き合いのことです」と述べました。
また、それまではなかった日本文化が韓国に流入するきっかけは1998年の「21世紀韓日(日韓)パートナーシップ共同宣言」だったとし、両国間の人の交流も活発化。これに伴い、かつては悪かった互いの国に対する印象も好転し、韓国では52%の国民が日本に対して良い印象を持ち、日本では56%の国民が韓国に対して良い印象を持っているという2025年の両国の世論調査の結果を紹介しました。
質疑応答に移り、「(上手な)日本語はいつから勉強し始めたのですか」と学生が質問し、李総領事は「30年前からです。でも複雑な言い回しが分かるようになったのは最近のことです」と答えました。
また、別の学生が「日本であまり知られていない韓国料理は何ですか」と質問しました。李総領事は「韓国料理ではないかもしれませんが、ジャージャー麺など韓国風にコリアナイズされた中華料理は日本では食べたことがありません」と答えました。
岡部所長からの「神戸や大阪でオススメの韓国料理店はありますか」との質問に李領事は「たくさんありますが、一番は本場の韓国に行って食べていただくことです」と答えました。
