神戸学院大学

社会連携

グリーンフェスティバル 「弁士・伴奏付き上映会 『大人の見る繪本 生れてはみたけれど』」を開催しました

2022/06/20

左から大森くみこ氏、鳥飼りょう氏、佐藤けやき氏
左から大森くみこ氏、鳥飼りょう氏、佐藤けやき氏
上映開始の様子
上映開始の様子
会場の様子
会場の様子

6月11日、神戸学院大学有瀬キャンパスメモリアルホールにおいて「弁士・伴奏付き上映会『大人の見る繪本 生れてはみたけれど』」を開催し、約200人が弁士と伴奏付きの無声映画を楽しみました。

小津安二郎監督の松竹映画『大人の見る繪本 生れてはみたけれど』(1932年)は、活動写真弁士の大森くみこ氏による語りと、鳥飼りょう氏によるピアノ伴奏、さらに佐藤けやき氏によるパーカッションで、来場者を映画の世界に引き込みました。

作品は昭和初期、郊外にマイホームを建てた家族の生活を描き、2人の小学生の息子の感情と、威厳を保とうとする父親の葛藤が表現されていました。
競争社会を描いた現実の厳しさに切なくもありながら、兄弟や親子のやりとりにぬくもりを感じる作品でした。

弁士の語りは一人で何役もの登場人物を見事に演じ、ピアノは即興で弁士の語りに合わせた音色を奏で、さらにパーカーションが絶妙なタイミングで響き、語りと息の合った音楽に、来場者はあたかも映画の中にいるような錯覚さえ覚えました。

来場者からは「昭和初期の親子関係、子ども同士のほのぼのとした世界を懐かしく思い出しました」「初めて無声映画を観ましたが、映画の中に溶け込みました」「活弁に合わせた生演奏が即興とは驚きました」など多くの感嘆と感動の声が寄せられました。