神戸学院大学

社会連携

グリーンフェスティバル「上方落語の神髄! 長講『らくだ』を聴く」を開催しました

2025/06/23

桂坊枝さん
桂坊枝さん
露の眞さん
露の眞さん
桂米輝さん
桂米輝さん
桂坊枝さん、中山教授、中村准教授による鼎談
桂坊枝さん、中山教授、中村准教授による鼎談

出演者に本学卒業生の桂坊枝さんをはじめ、桂米輝さん、露の眞さんという実力派の落語家3人を迎えた、「上方落語の神髄! 長講『らくだ』を聴く」を6月1日に有瀬キャンパスメモリアルホールにて開催し、約360人が公演を楽しみました。

公演冒頭に、桂坊枝さん、人文学部の中山文教授、中村健史准教授の3人が「らくだ」の見どころを語りました。演目の舞台が明治の初めから中頃あたりであることから、当時の葬礼の慣習などについて解説し、来場者は「らくだ」への理解を一層深めました。

前半は、桂米輝さんが、古典落語「つる」を披露。鶴の名前の由来を巡る素朴で親しみやすい内容と、間の良い語り口で、観客の笑いが絶えませんでした。続いて、露の眞さんが合コンを題材にしたユーモアあふれる創作落語を披露し、現代的な題材ならではの軽快な展開に、客席を和やかな空気で包み込みました。

仲入を挟んで後半は、桂坊枝さんが長講「らくだ」をおよそ1時間にわたり熱演しました。

「らくだ」は、長屋で死んだ乱暴者の「らくだ」の葬礼を巡り、兄貴分の熊五郎と無理やり巻き込まれた紙くず屋が巻き起こす騒動を描いた人情喜劇です。登場人物や場面展開の多さ、酔っぱらいの芝居が入るなど演者への高い技量が要求され、「真打の大ネタ」と称される演目です。

桂坊枝さんによる人物ごとの細やかな演じ分けや情景描写に、会場は笑いとともに演目の世界へと惹き込まれていきました。

公演後来場者らは「坊枝師匠の汗をかきながらの熱演に心を打たれた」「紙くず屋の酒を飲んでからの豹変ぶりが見事で長尺を感じさせない噺の展開だった」といった感想を寄せました。