グリーンフェスティバル「狂言をたのしむ会 2026」を開催しました
2026/05/25
有瀬キャンパスのメモリアルホールにて、大学創立60周年記念2026年春季グリーンフェスティバルが開幕しました。
初回となる5月16日は、代々続く狂言の名門・茂山千五郎家の皆さんを迎え、「狂言をたのしむ会 2026」を開催しました。当日は約448人の来場者が詰めかけ、伝統芸能が放つ「笑い」の世界を堪能しました。
公演冒頭には、人文学部の中山文教授が開演の挨拶を行い、続いて松本薫氏が狂言の歴史や基礎知識、各演目の見どころを分かりやすく解説しました。この日は「三本の柱」「寝音曲」「膏薬煉」の三番を上演しました。
■「三本の柱」(出演:茂山千五郎、茂山竜正、茂山虎真、茂山鳳仁)
新しい屋敷を建てる果報者が、三人の召使いに「山にある三本の柱を、三人がそれぞれ二本ずつ持って帰ってこい」という難題を課します。三人が知恵を絞り、試行錯誤の末にこの謎を解き、晴れやかに謡いながら帰ってくる物語です。
有瀬キャンパス1号館の開設にちなんで選ばれた演目で、新築を祝う席で上演される「祝言(しゅうげん)」の曲にふさわしく、会場は終始明るい雰囲気に包まれました。観客らも、舞台上の召使いと一緒に「どうすれば解決できるのか」と熱心に考えを巡らせながら、演者たちの瑞々しく活気あふれる演技に見入っていました。
■「寝音曲(ねおんぎょく)」(出演:茂山茂、井口竜也)
主人の前で謡うのを嫌がった太郎冠者が、「酒を飲まないと謡えない」「妻の膝枕でないと声が出ない」と嘘をつき、主人の膝を借りて横になりながら謡い出すお話です。しかし、酒の勢いで調子に乗った太郎冠者は、寝ている時だけ謡うはずが、起き上がっても見事に舞い謡ってしまうという滑稽な失態を演じます。
主人の膝を借りて甘える太郎冠者と、それを許す主人の微笑ましい主従関係に、客席からは温かい笑いが起こりました。また、太郎冠者が横たわったまま披露する、朗々と響く見事な謡の力強さに、多くの観客が深く聞き入っていました。
■「膏薬煉(こうやくねり)」(出演:松本薫、島田洋海)
都から来た膏薬煉と、鎌倉から来た膏薬煉が、どちらの薬の「吸い出し力」が強いかを競い合う物語です。互いの膏薬にまつわるエピソードや成分(薬種)などの自慢話を経て、ついには自慢の膏薬を互いの鼻に塗り、吸い比べをするという、奇想天外な「鼻の引っ張り合い」へと発展します。
狂言ならではの独創的な演出と、演者の豊かな表情に、観客は釘付けとなり、視覚的な面白さを存分に楽しんでいました。
終演後、茂山千五郎氏が代表して挨拶をした後、中山ゼミの学生から演者全員に感謝の気持ちを込めて花束を贈呈しました。最後は会場全体からの鳴り止まない大きな拍手に包まれ、大盛況のうちに閉幕となりました。
来場者らは、「事前の解説が分かりやすかったので、初めての狂言だったが、内容がとてもよく理解でき、楽しむことができた」「一流の演者の声、足さばき、所作などといった演技を間近で見ることができ大変満足だった」といった感想を寄せ、伝統芸能を身近に感じる貴重な機会となりました。
次回6月21日のグリーンフェスティバルは「神戸学院大学吹奏楽部 第38回サマーコンサート」です。




