兵庫県職員による講演会「兵庫県の人口減少の現状と将来、そして若者向け施策について」を開催しました
2025/06/18
兵庫県企画部計画課計画班の野間口祐嗣班長による講演会「兵庫県の人口減少の現状と将来、そして若者向け施策について」を6月11日に現代社会学部1年次生の「ボランティア論Ⅰ」、6月12日に法学部3・4年次生の「行政学Ⅰ」の授業で開催しました。
この講演は、今年の夏に兵庫県の若手職員と神戸学院大学の学生が若者の施策等について、議論する「兵庫県職員×神戸学院大学学生によるマジレス意見交換会」を開催することを前に、兵庫県の現状や施策、ビジョンを学ぶことを目的に企画されました。
講演では、まず兵庫県の人口が約537万人であり、日本の都道府県の中では比較的多いものの、2009年をピークに毎年減少している現状を説明。将来推計では、2050年に約420万人、2100年には約215万人まで減少が見込まれており、この人口減少が経済の低迷、社会保障の不安定化、生活環境の変化(特に地方部でのインフラ喪失や買い物弱者増加)といった多くの社会課題を引き起こすことを示しました。
こうした課題に対応するため、兵庫県では「ひょうごビジョン2050」を策定し、「ソーシャルインクルード」を土台とした「一人ひとりが自分らしく生きていける社会」の実現を目指しています。このビジョンは、県民約1万人超の意見を反映して作られています。
また、将来を担う若い世代を重点的に支援するため、「若い世代応援パッケージ」として具体的な施策を展開していることを紹介しました。主な施策として、奨学金返還支援(県と企業連携)、県立高校の施設整備(個人用ロッカー、空調など)、海外留学支援(高校生チャレンジ奨学金)、課題を抱える子ども・若者への支援(施設退所者への大学進学支援、不登校支援、居場所づくり)、妊娠・出産支援の強化(不妊治療支援、プレコンセプションケア啓発)、学習・交流環境の充実(高校生向け学習場所提供)、働きやすい環境の実現(理工系人材育成、県内企業情報発信、外国人材支援、ひょうご仕事と生活の調和推進企業認定)などを説明し、今後も若い世代の意見を県政に反映させるため、引き続き意見交換会などを実施していく意向を示しました。
学生からは「人口減少が問題となる中、若者支援や教育、無償化地域活性化など将来を見据えた取り組みに力を入れている点が印象的でした」「ひょうごビジョン2050といった兵庫県の発展を重視したビジョンがあり、主に人口減の政策に力を入れており、兵庫に住む県民としてひょうごビジョン2050がどのようなビジョンになるのか興味を持ちました」とコメントがありました。