神戸学院大学

社会連携

「いちょうカレッジ」のいのちを守る防災コース(第2回)を開催しました

2019/07/10

大阪市生涯学習まちづくり市民大学「いちょうカレッジ」のいのちを守る防災コース(第2回)が6月22日に実施され、総合リハビリテーション学部の糟谷佐紀教授が「要援護者への避難時の対応」をテーマに講義と体験を行いました。

はじめに、糟谷教授が「災害時の避難では、情報を迅速かつ的確に把握し、自らを守るために安全な場所に避難することが大切です。障がい者の方々の避難を助けるためには、どのような対応が必要か、今日は視覚障がいと肢体不自由について、体験を通して知っていただけると幸いです」と話し、障がい者の種類や特性、災害時要援護者への避難時の対応などを解説。また、「東日本大震災のときには、たくさんの仮設住宅が必要だったので、様々な形の仮設住宅がつくられました。バリアフリー化(手すり設置・浴槽台など)の対応状況として、全仮設住宅の16%に何らかの対応が必要な状況であったという調査結果もあります」と、仮設住宅の実態と要援護者に対する工夫も説明しました。

もう一人の講師として、特定非営利活動法人ユニバーサルサービスアカデミーのアドバイザー、森島ちさとさんに視覚障がい者の立場で「避難時にお願いしたいこと」と題し、お話しいただきました。「いざという時の避難において、いかに安全に行動ができるかは、障害のあるなしに関わらず、日頃からの付き合い・コミュニケーションの積み重ねだと思います」と話され、その後、3つのグループに分かれて、「視覚障がい者の手引きの方法」「車いす等搬送体験」「避難グッズ体験」に取り組みました。

受講者は「障がいのある方自身の感じることなどを直接聞けたり、避難道具や手引きの体験もできたりと、実践的でとても参考になりました」と話していました。

次回は、心理学部の三和千徳教授が7月6日、「災害時のストレス反応について」をテーマに講演します。