神戸学院大学

社会連携

神戸市中央区の八乙女悦範区長が「トップランナー特別講義」で講演しました

2023/07/14

講義の様子
講義の様子
講義の様子
講義の様子
講義の様子
講義の様子

第12回目となる6月26日のトップランナー特別講義では、神戸市中央区の八乙女悦範区長が「神戸市役所で働くこと」をテーマに登壇しました。

まず、はじめに神戸市役所の仕事について、政令指定都市特有の業務があることや、区役所とも業務に違いがあることを説明しました。また、市役所と民間企業との違いについても取り上げ、市民の命とくらしを守る仕事ということを中心に、業界や会社規模に縛られない幅広い仕事があるため、自分に合う仕事に出会える可能性がある職場だと話しました。

次に、中央区長に就任されるまでの八乙女区長の経歴について、エピソードを交えながら紹介しました。大学時代、社会福祉実習先として神戸市児童相談所の仕事を体験したことがきっかけとなり、児童のケースワーカーの仕事に興味を持ち、神戸市へ福祉職として入職しました。しかし、配属先の希望は叶わず、生活保護の担当として勤務する中で、退職を考えたこともありました。そんな時に阪神・淡路大震災が発生。現場で被災者支援を行い、仕事や家族、住居を失った人を目の当たりにしたことで、「神戸市の復興のために役に立ちたい」と考え方が大きく変わったと語りました。その後、係長・課長・部長を経て、2022年4月より中央区長へ就任しています。区役所業務の統括と組織運営「事業の方向性の決定」「働きやすい環境づくり」「区内外との相互調整」「地域の皆さんへの協力依頼」の4つが区長の仕事であると話し、「これまでの経験から、福祉的な視点で仕事を行い、社会を支えていきたい」と語りました。

ご自身の職歴を振り返り、決して思い描いていたとおりの人生では無かったが、多くの方に支えられて、みんなで助け合って社会を支えることができていると感じていると思いを話しました。

そして最後に学生に向けて次のようにメッセージを送りました。1つ目に「自分を受け入れること」を挙げ、「自分のことをあまり好きになれなくても、まずは受け入れて、その上で成長してほしい。そして、大学時代に多くの人と出会い、自分を認めてくれる大切な仲間を見つけてほしい」と話しました。2つ目として、「ポジティブフィードバック(肯定的意味付け)を習慣にする」ことを提案し、「大学生は色々なことにつまずく時期だと思うが、強くなるための経験だとポジティブにとらえてほしい」と説明しました。最後の3つ目に「社会を支える人になる」として、「一人で社会を変えることはできないが、みんなで力を合わせれば、社会を良くすることができる。」とエールを送りました。

講義を受けた学生からは、「株式会社と市役所の違いを見比べて、その役割を良く理解できた」「若者が選挙に行かない理由に納得してしまったが、選挙に行かない理由を無くす項目を見て、参加するべきだと心が変わった」とコメントが寄せられました。

次回7月3日は、「あなたも挑戦!『デザイン経営』」をテーマに、株式会社ルリコプランニングの星加ルリコ氏が講演予定です。