神戸学院大学

社会連携

特定非営利活動法人プラス・アーツの永田宏和理事長がトップランナー特別講義で講演しました

2025/05/22

講義する永田理事長
講義する永田理事長
学生らにメッセージを伝える永田理事長
学生らにメッセージを伝える永田理事長
講義を聴く学生
講義を聴く学生

地元神戸の企業経営者の方々がどのようなビジョンを持って挑戦し、発展してきたのかなどについて語る「トップランナー特別講義」。5月19日は「社会課題、地域課題をクリエイティブに解決!~ KIITO及びプラスアーツでの実践事例のご紹介~」をテーマに、特定非営利活動法人プラス・アーツの永田宏和理事長が登壇しました。

永田理事長は、「自分は企画を仕事とする『企画屋』である」と述べ、仕事をするうえで大切にしている理念と考え方について、これまでの事例と共に紹介しました。

まずはじめに、まちづくりの仕事を取り上げ、本講演のテーマにもなっている地域課題の解決に必要な要素を自然界に例えて解説。「地域豊穣(地域の人たちが、お互い仲良く、生き生き暮らす元気な街になること)」を達成するためには、「風の人」「水の人」「土の人」そして「種」の存在が不可欠だと語りました。

「種」は地域で行われるイベントや活動を指し、「土の人」は地域に根差し活動し続ける人、「水の人」は地域での活動を応援し寄り添う人、そして「風の人」は地域に種を運び、刺激を与える人を指します。地域豊穣化のためには、「種(イベント・活動)」をより魅力的で強度の高い種に作り変える必要があると述べ、種を作り変えることができる企画の専門家「風の人」が重要な役割を担っていると説明しました。

また、「風の人(企画ができる人)」が少ない現状に触れ、現在は自ら「風の人」を育てることに注力していると述べた後、学生に魅力的な企画を作る2つの極意を伝授しました。1つ目は、あえて不完全なプランを提供し、地域の人々がアイディアを出し合い作り上げる「不完全プランニング」、2つ目は、今ある事業やプログラムに新たなデザインや魅力を与え、人の気持ちを動かすプランに作り直す「+クリエイティブ」です。クリエイティブ思考を発揮しやすい若い世代にこそ、さまざまな体験をしてクリエイティブ思考を使いこなして欲しいと語りました。

最後に、過去の活動事例として、「KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)」が手掛けた「ちびっこうべ」「パンじぃ」「イザ!カエルキャラバン!」の活動について動画を交え紹介。学生に対し、「もしこの中に『風の人』になりたいと思う人が居れば、ゼミやイベントに是非参加してください。皆さんが企画に関われるいろんな機会を用意しています」とメッセージを伝え、講演を締めくくりました。

学生からは、「奇想天外なアイディアを出す必要はなく、既存のものに何かをプラスすることで人々を楽しませるものが作れると知れてよかった」「今まで地域に役立つ成果を出すことを意識していたが、地域の人と共に成長することの方が大事だと思えた」等の感想がありました。

次回5月26日は、株式会社神戸製鋼所の山口貢特任顧問が登壇予定です。