神戸学院大学

社会連携

土曜公開講座「グラフを用いてデータを魅せよう」を開催しました

2022/07/12

講義の様子
講義の様子
錯覚による印象操作の事例
錯覚による印象操作の事例
棒グラフの特徴について講義する様子
棒グラフの特徴について講義する様子

第83回神戸学院大学土曜公開講座を7月2日に有瀬キャンパスで開催しました。第5回目となる今回は、「グラフを用いてデータを魅せよう」と題し、共通教育センターの佐藤毅准教授が効果的なグラフの活用や見せ方など、グラフにまつわる講義を行いました。

冒頭、クリミア戦争に看護師として従軍していたナイチンゲールが、戦死者よりも不衛生な環境による感染症の死者数が多いことを本国に伝えるために作ったグラフの紹介がありました。このようにグラフは、データから情報を得るための強力な道具であり、事実を的確に伝えることができるツールであると定義付けました。

また、可視化(visualization)とは、「見えないもの(情報)」を「見える」ようにすることであり、グラフの色や太さなどを変えることで、わかりやすく伝えることができる視覚属性の説明がありました。

次に、グラフの特徴について「棒グラフ」はデータ比較が得意で、「折れ線グラフ」は折れ線の傾きが時系列の変化を語り、「散布図」は2つの因子の相関をみることができるなど、それぞれの強みを具体的なグラフで示しました。

さらに参加者に3つのグラフを見せ、どこが不適切かを問いました。普段テレビなどで何気なく見ているグラフでも、軸の表示範囲を変え強調することで、間違った印象を与える(印象操作)リスクについて言及し、参加者からは驚きの声が漏れました。

最後に佐藤准教授は「グラフは情報を生かすも殺すこともできる強力なツール」と話し、講義を締めくくりました。

受講者からは、「グラフの見方に注意しようと思うほど、目からウロコでした」「グラフを見ることに興味が沸いてきました」「グラフの見せ方で、印象や理解までも変わることに驚いた」などの声が寄せられました。

今回で春季講座は終了しました。ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。秋季の講座は10月8日から開講予定です。詳細が決まり次第ホームページでお知らせします。お楽しみにお待ちください。