神戸学院大学

社会連携

2022年秋季グリーンフェスティバル 「能『巴』を観る会」を開催しました

2022/11/18

村の女が旅の僧侶に出会う場面
村の女が旅の僧侶に出会う場面
巴の亡霊が成仏できないと語る場面
巴の亡霊が成仏できないと語る場面
巴の亡霊と地謡
巴の亡霊と地謡

11月12日に2022年度秋季グリーンフェスティバル「能『巴』を観る会」を開催しました。グリーンフェスティバルで能を上演するのは2016年以来6年ぶりで約260人が公演を楽しみました。

冒頭、人文学部の中山文教授が挨拶に立ち、「能はミュージカル」と持論を披露。さらに人文学部の中村健史准教授が「巴」を見るにあたっての元になった話や見どころを解説しました。その後、重要無形文化財保持者でシテ(能の主役)の上田貴弘氏が率いる上田観正会能楽堂の舞台が始まりました。

『巴』は源平合戦のさなか、木曽義仲の愛人だった「巴」という女武者の物語を後日譚として作られた古典芸能です。色白で髪の長い美女である巴は、一騎当千のつわもので、弓と太刀を得意としていました。

源平合戦から数百年後、近江粟津にやってきた旅の僧侶が、神社で涙を流し参拝している村の女と出会うところから始まりました。
女は「自分は亡霊である、弔ってほしい」と言い残して消えてしまいました。
村人から義仲の伝説を聞いた僧侶が夜通し供養していると、「巴」の亡霊が生前の姿で出現しました。「私は巴の亡霊だ。義仲に捨てられたのが執心となって成仏できない」と語り、地謡(コーラス)が義仲の最期の場面をうたいました。
笛が高らかに鳴り響き、大鼓小鼓に合わせ地謡と共に長刀を振う「巴」の亡霊はすさまじい迫力で、来場者は舞台に引き込まれました。

公演の後、来場者からは惜しみない拍手と共に「初めて能を見て感動した」「公演前の解説がわかりやすかった」「能はミュージカルだと言われたことが印象に残った」「迫力ある演技に大変感動、所作が美しく見惚れました」など多くの感動と感想が寄せられました。

次回の11月23日は神戸学院大学チアリーダー部SEAGULLSによる「第29回Dancing EXPO2022」です。