2022年秋季グリーンフェスティバル 廣澤敦子メゾ・ソプラノ・リサイタルを開催しました
2022/12/07
12月4日に2022年度秋季グリーンフェスティバル「廣澤敦子メゾ・ソプラノ・リサイタル~シューマン、そしてブラームス ~ブラームスシリーズⅣ~」を有瀬キャンパスメモリアルホールで開催し、約230人が鑑賞しました。
前半は廣澤敦子さんがピアノの青谷理子さんと舞台に立ち、ロベルト・シューマンの歌曲集「女の愛と生涯」作品42を披露しました。男女の出会いから死別までの物語を、表現の落差や大きな起伏を現出しながらも一貫性を失うことなく明瞭なドラマを作り上げた全8曲を披露しました。
その後、ヨハネス・ブラームスの「私の愛は緑」「5月の夜」さらに「航海」を3曲続けて歌い上げました。ピアノの低音域が響く中、メゾ・ソプラノの廣澤さんが情熱的でありながら熟成した歌声を披露し、来場者からは大きな拍手が寄せられました。
後半はヴィオラの神原玲奈さんが登場し、ヨハネス・ブラームスの「二つの歌」作品91「アルト歌唱とヴィオラとピアノのための」を披露しました。1曲目はフリードリッヒ・リュッケルト詩の「秘めた憧れ」、2曲目はエマニュエル・ゲイベル詩の「宗教的な子守歌」です。ヴィオラの落ち着いた深い響きが音楽を先導し、歌唱とピアノとの間を自在に行き来し一つの音楽を奏でました。
最後はロベルト・シューマンの歌曲集「詩人の恋」作品48です。この楽曲はハインリッヒ・ハイネ作詞による恋の喜び、失恋、過去の追想が全16曲に収められており、次々に演奏される断片的な各曲は、シューマンによって感じ取られた瞬間を形象化したものであり、短いが故に次々と過ぎ去っていき、得も言われぬ儚い印象と共に歌い上げられました。
公演後、鳴りやまない拍手の中アンコールに応え、「ブラームスの子守歌」を披露しました。来場者は、流れるような旋律に再び酔いしれました。
アンコールの後、惜しみない拍手が3人の出演者に寄せられ、来場者からは「美しい歌声に酔いしれました」「微妙なニュアンスの表現が素晴らしく息をのんでしまいました」「ピアノとヴィオラの演奏が入り物語のようで感動しました」「アンコールのブラームスの子守歌がよかったです」など感動と感謝の気持ちが寄せられました。
次回公演は、12月18日「神戸学院大学 学生放送局 第44回 放送祭『夢』」です。