株式会社みなと銀行の武市寿一取締役会長がトップランナー特別講義で講演しました
2025/06/12
地元神戸の企業経営者の方々がどのようなビジョンを持って挑戦し、発展してきたのかなどについて語る「トップランナー特別講義」。6月9日は「金融+で地域活性化」をテーマに、株式会社みなと銀行の武市寿一取締役会長が登壇しました。
冒頭、武市会長は「みなと銀行は兵庫県に特化した地方銀行で、県全域をカバーする唯一の銀行です。2018年にりそなグループに加わり、店舗数や営業時間の拡大、デジタル化を推進し、現在は県内メインバンクシェアトップを目指しています。その他にも、銀行業務として金融仲介機能(預金と貸出の利息差益)やコンサルティング業務(役務取引収益)で収益を得ており、特殊詐欺の注意喚起や本人確認の強化に注力しています」と、みなと銀行の概要と銀行の業務内容について説明しました。
次に、みなと銀行が行っている地域活性化への取り組みとして、兵庫県のマーケットを分析して課題を抽出し、解決に向けた取り組みを実施している「スタートアップ活性化(県内のベンチャー企業との関係構築・新事業の支援)」「インバウンド対策(新たな観光地創出・観光地のホテル等へ融資)」「就業人口増加企画(県内大学生向けに地元企業を集めた就活イベントの開催)」「シニア支援(高齢者見守り、施設紹介サービス)」などの取り組みを紹介しました。
そして、武市会長は大学卒業後、太陽銀行に就職したものの、合併による組織変更を4度経験。組織変更の度に働く環境は大きく変化し、求められるレベルが上がっていく中、適応するのは大変だったが、前向きに対応することで自身が成長できたと当時を振り返りました。また、「問題解決力よりも課題設定力を重視する。普段何も問題がない時に自分は何をすべきか考える力、言い換えれば、何が重要か常に考える力こそが大切だ」という持論を述べました。
最後に、これから社会に出る学生に対し、「自分が何をしたいのかわからなくて当たり前、最初から完璧な選択をしようとせず、社会に出てからが勝負だと考えてください。まずは自分の強み・弱みを知り、軸となる考えを持つこと。就職先を選ぶ際は、知っているか否かで判断せず、その会社が必要とされる理由を考え、会社の特徴が自分の軸と合うかを重視すること」とアドバイスし、講演を締めくくりました。
学生らは、「みなと銀行の地域活性化への取り組みに非常に魅力を感じ、自分が将来実現したいことを見つけられた気がした」「就職先について具体的に決められず焦っていたが、社会に出てからが勝負という話を聞き、これから自己分析をしっかりして就職活動に臨もうと思った」等の感想を述べました。
次回6月16日は、神戸市中央区の増田匡区長が登壇予定です。