経済学部の井上善博教授とゼミ生15人が「模型飛行機で学ぶサイエンス」を開講しました
2021/12/24









経済学部の井上善博教授とゼミ生15人が枝吉小学校で12月10日、17日の全2回の連携授業「模型飛行機で学ぶサイエンス」を開講しました。
「大学生及び小学生の学びの場の創出」と「地域間・世代間の交流促進」を目的として、2019年5月に神戸市立枝吉小学校と連携協定を結び、同年度より本学の教員と学生が小学5年生を対象に授業を継続して行っています。
第1回目の授業では飛行機がなぜ飛ぶのかを学び、組立飛行機を製作しました。「飛行機と新幹線の違いは何でしょうか?」という井上教授の問いから授業が始まりました。子どもたちからは「つばさがある!」という元気な答えが返ってきました。飛行機が飛ぶ秘密は翼にあります。飛行機の翼は湾曲しており、その上下で空気の流れる速さが変わるため、翼の上下で気圧の大きさに差が生じます。これが「揚力」を生み出し機体を上へと押し上げるのです。説明を聞いて「本当にそれで飛ぶのかな?」という疑問を抱いている様子の子どもたちでしたが、装置を使った揚力の実験を見て「おー!」という歓声を上げるとともに、納得した表情を浮かべていました。
説明を受けた後に実際に組立飛行機を製作しました。分からない部分は学生スタッフのサポート受けながら、無事に全員が自分の飛行機を組み立てることができました。
第2回目の授業では実際に組み立てた飛行機を飛ばし、班ごとに飛行時間の平均値を算出し、対抗戦を行いました。始めはうまく飛ばせず苦戦している子どもたちでしたが、学生スタッフから飛ばすコツを教えてもらうことで、少しずつ滞空時間を延ばすことができました。長時間の飛行ができたときには「すごい!」「やった!」という声が飛び交い、夢中になって飛行機を飛ばしていました。
飛行実験が終わった後は飛行時間の平均値を計算しました。小数点の計算にまたしても苦戦する子どもたちでしたが、班のメンバーと学生スタッフと協力しながら、全ての班が平均値を算出することができました。
順位発表では1位のチームだけでなく、全てのチームに大きな拍手が送られました。うまく飛ばすことのできた子どもたちに工夫した点を尋ねると、「つばさを曲げて丸くした」という回答があり、第1回目の授業で学んだ「揚力」が知識としてしっかりと定着しているようでした。
2日間という短い間でしたが、第2回目授業の終わりには子どもたちが井上教授や学生スタッフのもとに駆け寄って楽しく談笑する姿も見られ、すっかり仲良くなった様子でした。楽しく大学の授業を学ぶと共に、普段関わることの少ない子どもたちと学生との交流は、双方にとって大きな刺激となったようです。