神戸学院大学

社会連携

株式会社神戸製鋼所の山口貢特任顧問がトップランナー特別講義で講演しました

2025/05/28

講演する山口特任顧問
講演する山口特任顧問
講演聴く学生ら
講演聴く学生ら
学生らにメッセージを送る山口特任顧問
学生らにメッセージを送る山口特任顧問

地元神戸の企業経営者や団体のトップとして活躍されている14人がどのようなビジョンを持って発展してきたかなどについて語る「トップランナー特別講義」。5月26日は、株式会社神戸製鋼所の山口貢特任顧問が「120年の歩みを振り返って」をテーマに登壇しました。

冒頭、今年の9月に創立120周年を迎える株式会社神戸製鋼所の歴史とKOBELCOグループの概要について説明するとともに、山口氏が神戸製鋼所で過ごした44年の会社人生を振り返りました。

株式会社神戸製鋼所(KOBELCOグループ)は、素材系事業・機械系事業・電力事業を柱とするBtoB企業で、製造する鉄鋼アルミ素材は国内外で高いシェア率を誇ります。近年は機械系事業と電力事業の利益貢献度が増加し、景気に左右されやすい鉄鋼に依存した状態から脱却したことで、複合企業体としての安定化を実現しました。

続いて、山口氏は神戸製鋼所が経験した2度の危機を紹介。1度目は阪神・淡路大震災により本社や工場、高炉が損壊し1,000億円超の被害を被ったこと。2度目は、品質不適切事案が発覚し、株価暴落や国内外の訴訟提起となり会社存亡の危機に瀕したことです。

社員一丸となり徹底的に原因究明や再発防止策を実施し、社内体制を改善したことが、今の神戸製鋼所の原点になったと述べました。現在は、お客様に「信頼される品質」から、「感動を与える品質」を目指すステージに進んでいるとし、KOBELCOグループの今後の展望を語りました。

最後に、これから社会人になる学生に向け、「目標は高く、されど現実には謙虚であれ」「仕事とはコミュニケーションの積み重ねで出来ている。コミュニケーションの質を高め、量を増やすことが、仕事の質を高める」「楽しく心地よく、自分が主役になって仕事をする」「失敗を恐れない」この4点を大切にして欲しいとメッセージを送り講演を締めくくりました。

学生らは、「これから就職活動を始めるので、『目標は高く、現実には謙虚に』という言葉を思い出し、失敗を恐れず何事にも全力で取り組みたいと思った」「品質不適切事案への対応から、自分が今後ミスをした時も後悔するだけでなく、原因を見つめ直して成長の機会にできるよう行動したいと思った」などの感想を述べました。

次回、6月2日は、株式会社ユーハイムの河本英雄代表取締役社長が登壇予定です。