神戸学院大学

社会連携

神戸市の久元市長が授業でコロナ時代の大都市経営と展望を語り、学生200人が受講しました 

2021/07/07

講演する久元市長(正面左)
講演する久元市長(正面左)
久元市長の講演を聴く学生ら
久元市長の講演を聴く学生ら
久元市長の講演を聴く学生ら
久元市長の講演を聴く学生ら
熱心に質問する学生
熱心に質問する学生

神戸市の久元喜造市長による講演が7月7日、ポートアイランド第1キャンパスで実施されました。共通教育科目「地域学講義ⅡC」受講生約20人とグローバル・コミュニケーション学部1年次生約180人が対面とオンラインのハイブリッドで受講しました。

■歴史に学び、ウイルスの正体突き詰める
講演に先立ち、胡士雲グローバル・コミュニケーション学部長が学部の紹介と講師歓迎のあいさつをし、科目担当の大森光則客員教授から久元市長の紹介がありました。

続いて久元市長が「Withコロナ社会の大都市経営と展望」と題して講演。神戸市の新型コロナウイルス感染症対策について、「歴史に学ぶことが大切」だとして100年前のスペイン風邪流行時の神戸市の先進的な施策に触れながら、現在に受け継がれている多面的な施策について述べました。さらに「ウイルスの正体を徹底的に突き詰めて調べる」として、今年3月には市内の変異株確認状況を全国の自治体に先駆けて公表したことを紹介。神戸市健康科学研究所がゲノム解析によってウイルスを詳細に調べ、「変異株監視体制」を確立したことで可能になったことを説明しました。

■コロナが生んだ「多様な働き方」
このほか、学生をはじめ若者に「ワクチン接種お助け隊」を組織してもらい、インターネットが苦手な人の代わりに接種予約を手伝うことで、高齢者のワクチン予約の約2割を「お助け隊」が担っていることも紹介しました。

神戸市が目指す新たな都市像としては「海と山が育むグローバル貢献都市」を提唱。これからは「多様な働き方が実現できる都市」を目指すとし、神戸市の広報業務を副業として完全リモートで担うスタッフを集め、全国から優秀な人材が集まったとも報告しました。

「コロナ時代の持続可能な都市づくり」としては高層のタワーマンションが市中心部に次々と建設され、十分な修繕積立金が準備されなくなると、居住者や所有者の次の世代やその次の世代で大規模改修や施設・設備の修理がなされなくなるとの危惧を示しました。その上で、条例改正で大規模マンションの新規開発を規制した施策について語りました。

■「国際都市としてどんなビジョンを?」 学生6人が質問・感想
講演を聴いて6人の学生が順に質問し、感想を述べました。グローバル・コミュニケーション学部英語コース1年次生の和田友陽さんは「私は姫路市に住んでいます。神戸市は姫路など他都市との連携をどう考えていますか」と質問しました。久元市長は「姫路市には世界遺産・国宝の姫路城というキラーコンテンツがあり、両都市を結ぶ観光コースを組んだり、神戸、姫路の港を結ぶ航路を充実させたりという連携施策が考えられます」と答えました。同学部日本語コース1年次生の留学生、ダレン アリストさんは「神戸には多くの外国人が住んでいます。国際都市としてどんなビジョンや展望を持っていますか」と質問しました。久元市長は、「ビジョンはもちろん大切ですが、それよりも今住んでおられる外国人の皆さんに不便がないようにし、困っていることは相談していただけるようにすることが第一です」と答えました。

講演終了後、全員拍手で感謝の意を久元市長に伝えました。