神戸学院大学

社会連携

土曜公開講座「メンタルヘルスとソーシャルサポートーこころの健康のための社会学理論-」を開催しました

2019/06/27

第77回神戸学院大学土曜公開講座を6月22日に有瀬キャンパスで開催しました。

5回目となる今回は、共通教育センター高梨薫教授が「メンタルヘルスとソーシャルサポート-こころの健康のための社会学理論-」というテーマで、メンタルヘルスを良く保つためのソーシャルサポート(社会的支援)の大切さについて講義を行いました。

メンタルヘルスが弱くなっている人にとっては、ソーシャルサポートが役に立つという話。ソーシャルサポートは、対人から得られる支援であり、サポートが必要な人の周囲にどのくらい良好な関係が存在するのか、どのくらい心理状態を支えられているか、という概念であることの説明がありました。

また男性と女性では、メンタルヘルス悪化後の行動も異なり、男性はうつ的にはなりにくいという結果が出ているが、悩みを誰に相談すればいいかわからないということから、死ぬことを考える(自殺念慮)人が多いということでした。反対に女性はうつ的になりやすくメンタルヘルス悪化後は、相談する必要はないという人が多く、自殺念慮が少ないことがわかっているということでした。結果についてはどうしてこうなるのかは研究課題であるが、男女差があることを事例を交えて教えていただきました。

ソーシャルサポートの「サポート」は、一方的ではなく、提供と受領があるということでした。また、「情けは人の為ならず」とは良く聞くが、これは健康面では、人に対して良いことをすると、自分の健康も良くなるとの意味だと説明してくださり、周囲の人に対し、いつもと少し違うと思ったら声をかける、話をするなどが大切だということがわかりました。

受講者からは、丁寧な説明でわかりやすかった、自分もソーシャルサポーターになれるように周囲を見渡していきたいなどの感想がありました。

これをもちまして、第77回土曜公開講座は終了しました。ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。秋期土曜公開講座は10月からの開催を予定しています。詳細が決まり次第ホームページでお知らせします。