神戸学院大学

栄養学部の伊藤智助教らが日本災害食学会学術大会で実行委特別賞を受賞しました

2022/12/26

受賞した3人(左から)舩木教授、伊藤助教、前田さん
受賞した3人(左から)舩木教授、伊藤助教、前田さん
BOSAIカードXと本学出版会刊行の書籍
BOSAIカードXと本学出版会刊行の書籍

栄養学部の伊藤智助教、社会連携部職員の前田緑さん、現代社会学部社会防災学科の舩木伸江教授が日本災害食学会第10回学術大会研究発表会で「カード教材を活用したオンライン ローリングストック法講習会」と題して発表し、実行委員会特別賞を受賞しました。

表彰状は8月6日付。参加者の投票と実行委員の審査で選ばれました。3人で考案した「BOSAIカードX(クロス)」は、災害に対応する備蓄法「ローリングストック法」(食材を食べながら=ローリング=、備蓄=ストック=する方法)を学ぶための教材です。3人はカードを使ってオンラインで地域の住民グループや生活協同組合のグループなどへの講習会で普及を進めており、その活動内容の提案が評価されました。

カードは災害時に使用しやすい食材と必要なもの集めた72枚が1セットになっており、表面は食材名と現代社会学部卒業生によるイラスト、裏面は該当の食材に関する栄養学部卒業生による栄養や防災情報が書かれています。食材の裏面は、「黄」(エネルギーのもとになる米、パン、めん類など)▽「赤」(体をつくるもとになる肉、魚、卵など)▽「緑」(体の調子を整えるもとになる野菜、果物、キノコ類など)――などと食品群ごとに色分けされています。

講習会ではまず、自宅の冷蔵庫や戸棚などの中の食品を調べて対応するカードを選び、机の上に並べてもらいます。消費期限を確認し、3色食品群のバランスも考え、何日分の食料がストックされているかを考えてもらいます。さらには、カードを使って災害食のレシピを考え、自宅や地域のコミュニティーセンターなどで実際に調理してもらう場合もあります。

伊藤助教らは、「本当は実際の食材を使って講習会をするのがベストですが、予算やコロナ感染予防対策などで食材が使えない場合があり、カードを使うことを考えました。さらに学びを深めるために、ローリングストック法や災害時の限られた調理器具でもできるポリ袋調理法などの紹介動画を学生・西区連携まちづくり活動助成(令和3年度 神戸市西区)を活用して作成しました(下記リンク参照)。災害時の生鮮食品の不足は、常備菜や冷凍食品などでカバーできることもカードで理解していただければ」と話しています。

神戸学院大学出版会刊「BOSAIカードX カードで学ぶ栄養×防災」(税込み1980円)でカードを入手できます。

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