上村嘉夫名誉教授が神戸市文化活動功労賞を受賞しました
2023/09/26
今年度の神戸市文化賞、文化奨励賞、文化活動功労賞の贈呈式が16日、神戸市中央区の相楽園会館であり、文化活動奨励賞(芸術・音楽)に選ばれた本学の上村嘉夫名誉教授に矢田立郎市長から賞状などが贈られました。上村名誉教授は、1988年から始まった本学の「グリーンフェスティバル」で、長年にわたって中心的な役割を果たしたほか、若手アーティストの育成に大きく寄与していることが顕著な功労として認められました。
グリーンフェスティバルは、有瀬キャンパスにメモリアルホールが完成したのを契機にスタート。「学内に芸術的な雰囲気があまり感じられない。もし、記念公演をするのなら、大阪フィルハーモニー交響楽団を招いたらどうだろうか」との、上村名誉教授の発案でした。さらに、学生や教職員だけでなく、地域の方々にもホールを開放して楽しんでもらいたいと提案。「地域と大学の連携」という、当時としては画期的なアイデアでした。これが好評を博し、翌春からはグリーンフェスティバルと名を変え、以来、毎年春と秋に公演を開く現在のスタイルが定着。今年6月には、300回という節目を迎え、この22年間の延べ入場者は約15万人を数えます。
学生時代からクラシック音楽に造詣が深い上村名誉教授は、長年にわたる独自の音楽ネットワークを駆使して多数の著名な演奏家を招致し、演奏会で配布しているパンフレットには、コラム「おんがくのわだい」を執筆。専門的な音楽の話を一般にもわかり易く解説しているほか、ステージと客席を一体化する名司会ぶりも市民に好評です。
贈呈式に上村名誉教授は、ご夫人とともに出席。矢田市長は「この賞は神戸市の中で最高の賞です。文化活動功労賞は、長年にわたって文化活動を継続し、市民に感動を与えたことが評価されました。引き続いての活躍を祈念するとともに、後進の育成にも尽力していただきたい」と祝辞を述べました。
上村名誉教授は「賞は私ひとりが受けるものではなく、大学や、もう一人の実行委員である伊藤茂・人文学部教授、歴代のグリーンフェスティバル事務担当者、および公演にかかわって下さった各部局の方々、ボランティアで手伝ってくれた課外活動各クラブの学生諸君、そういった方々の総合力で受賞したのです。賞を頂戴することにしましたのは、この受賞で、本学が学生に対してのみならず、地域一般の方々の文化享受に相当の力を入れていることを、これまで以上に広く認知して頂けるのではないかという気持ちからです。今後も、さらに微力を尽くしたいと思います」と話されています。