神戸学院大学

国際交流

在日ジョージア大使と専門分析員が中村学長らを表敬訪問し、特別講義を実施しました

2022/11/21

中村学長らを表敬訪問したティムラズ・レジャバ大使(右から2人目)とダヴィド・ゴギナシュヴィリ専門分析員
中村学長らを表敬訪問したティムラズ・レジャバ大使(右から2人目)とダヴィド・ゴギナシュヴィリ専門分析員
講義するレジャバ大使
講義するレジャバ大使
講義するゴギナシュヴィリ専門分析員
講義するゴギナシュヴィリ専門分析員
岡部国際交流センター所長から客員教授の委嘱状を受け取るレジャバ大使
岡部国際交流センター所長から客員教授の委嘱状を受け取るレジャバ大使
受講生全員で記念撮影
受講生全員で記念撮影
学内のレストラン「ジョリポー」で民族料理「シュクメルリ」を手にするレジャバ大使(同大使提供)
学内のレストラン「ジョリポー」で民族料理「シュクメルリ」を手にするレジャバ大使(同大使提供)

国際交流センターが企画した「総領事館連携講義」の講師、在日ジョージア大使館のティムラズ・レジャバ大使とダヴィド・ゴギナシュヴィリ専門分析員が11月16日、中村恵学長らを表敬訪問し、有瀬キャンパスで特別講義を実施しました。

■34歳のレジャバ大使は日本在住20年
本学は中村学長のほか、津田裕子副学長と岡部芳彦・同センター所長、住智明大学事務局長が応対しました。34歳と若いレジャバ大使は1992年に日本に移住して早稲田大学を卒業し、食品企業のキッコーマンに就職するなど、日本在住は20年に及ぶ親日家。2018年、ジョージア外務省に入り、2019年に臨時の代理大使に就任しました。一方、ゴギナシュヴィリ専門分析員は、約10年前に来日し、慶應義塾大学で修士、博士号を取得しました。

■自由に発言できる「宴会」は大切な伝統文化
大学幹部との懇談の場で「クヴェヴリ」と呼ばれる甕(かめ)を地中に埋めて発酵させるジョージアのワインの製法は、8000年前から変わっておらず、UNESCO(国連教育科学文化機関)の世界無形文化遺産に指定されていることが話題に上りました。同国では、「スプラ」と呼ばれる「宴会」は、言論が厳しく統制されていた旧ソ連時代から、自由に何でも語ることができる唯一の場として大切にされてきた伝統文化であることや、そのリーダーが「タマダ」と呼ばれることから日本でも「タマダの会」を作ってジョージアについて知ってもらう機会を増やしていることを外交官2人が熱く語りました。

■民族料理シュクメルリのPRにも一役
特別講義は学生の盛大な拍手で始まり、最初に講義したレジャバ大使からは大使の任命に関するプロセスや大使としての業務についての説明がありました。今年9月には安倍晋三元首相の国葬に参列したことも報告しました。国の産品や製品のプロモーションや外交政策などの理解を求める活動、日本における国の窓口としての仕事は幅広く、ある飲食チェーン店でジョージアの代表的な民族料理「シュクメルリ」がメニューに登場した際にはPRに一役買ったことなどを紹介しました。(※なお、ポートアイランド第1キャンパスのレストラン「ジョリポー」ではこの日限定で特別メニューの「シュクメルリ」が提供され、完売しました)

■ヨーロッパの一部と自国の地理的位置を認識
一方、ゴギナシュヴィリ専門分析員からはジョージアの地理的な位置や気候、言語の特徴などの説明がありました。ジョージアはヨーロッパであり、中央アジアでもあると位置づけられることが多いものの、「国民はヨーロッパの一部だという認識が強いです」と、親ヨーロッパの国民感情にも触れました。また国会でも女性の進出は進んでおり、現在の大統領も女性だとの説明がありました。

■男性だけが担ったワイン醸造は今や女性の手にも
学生からは中東やイスラムの影響についての質問があり、ゴギナシュヴィリ専門分析員が「中世の建築物や民族衣装にイスラムの影響が見られます」と答えました。女性の地位や社会での立場についての質問もあり、「先ほどから話題にしている伝統的なワイン造りは、男性がするものとされてきましたが、最近は認識が変わり、女性が造るワインに人気が出ています。今では女性はさまざまな分野に進出しています」と大使らが答えました。