「神戸学院大学 ダイバーシティセミナー Vol.2」を開催しました
2026/06/30
6月のプライド月間にあわせて、多様な性のあり方や誰もが尊重される社会について考える機会として、男女共同参画推進室主催による「神戸学院大学ダイバーシティセミナー Vol.2」を6月19日に有瀬キャンパスにて開催しました。当日はオンラインも併用したハイブリッド形式で開催され、200人が対面参加、後日のオンデマンド配信による視聴者を含めると、500人を超える学生・教職員が参加しました。
「『私らしさ』は守られているか――家族・結婚・性別をめぐる社会とトランスジェンダー」と題して、全国各地で講演活動を行っている前田良さんが講演しました。
前田さんは自身の経験をもとに、幼少期から感じていた性別への違和感や、社会のなかに存在する「男らしさ」「女らしさ」といった規範との葛藤について語りました。また、戸籍上の性別変更や結婚、家族形成の経験を通して、家族や結婚、性別をめぐる制度や社会のあり方について考える機会を提供しました。
特に、性別変更後に結婚し、生殖補助医療によって誕生した子どもの父親として法的に認められるまでの裁判についての話は、多くの参加者にとって印象深いものとなりました。前田さんは、国から男性として生きることや結婚することは認められているにもかかわらず、父親として認められないことに疑問を抱き、「今、自分がおかしいと思っている問題を子どもたちの世代に残したくなかった」との思いから裁判に踏み切ったことを語りました。2013年には最高裁判所が前田さんを父親として認める判断を示し、この判決を受けて、同様の状況にある人についても父子関係が認められるようになりました。
また講演では、人をカテゴリーで捉えるのではなく、一人ひとりの違いや経験に目を向けることの大切さについても語りました。前田さんは、「理解することは難しくても、まず知ることはできる」と述べ、誰かの話を聞き、学ぶこと自体が社会をより良い方向へ変える第一歩になると参加者へメッセージを送りました。
この40年間での社会の変化についての質問に対して前田さんは、当事者同士がつながるコミュニティや交流の場が増えた一方で、そこにもたどり着けず孤立している人が少なくない現状に触れ、「どこにいても自分らしく生きられる社会」が理想であると語りました。
男女共同参画推進室では、今後も多様な背景や価値観を尊重し合えるキャンパスづくりに向けて、取組を継続していきます。


