神戸学院大学

三田市の高等学校を卒業した学生2人が同市の魅力を伝える冊子を「学生チャレンジプロジェクト」で発行しました

2023/01/26

「ひと好いまち SANDA」を発行した木元俊介さん(右)と大川莉都さん
「ひと好いまち SANDA」を発行した木元俊介さん(右)と大川莉都さん
「ひと好いまち SANDA」の表紙 
「ひと好いまち SANDA」の表紙 
カラー写真をふんだんに使い、記事の内容も充実
カラー写真をふんだんに使い、記事の内容も充実

三田市の三田西陵高等学校出身の経営学部3年次生、木元俊介さんと経済学部3年次生、大川莉都さんが「学生チャレンジプロジェクト※」制度を活用して冊子「ひと好いまちSANDA-大学生がつたえたい三田の魅力-」を発行しました。

冊子はA4判カラー印刷24ページ。1600部印刷し、三田市内の高校で授業をしながら、冊子を生徒に配って教材にしてきました。「はじめに」で2人は、かつては人口増加率10年連続全国1位だった三田市が若者の流出と少子化による人口減少と高齢化に直面しているという危機意識からこの冊子を作成しようと考えた経緯を書いています。

■豊かな教育環境を育んだ背景探る
本文は「三田市ってどんなとこ?」の説明から始まり、千丈寺湖や青野川渓谷などの名所を厳選した「三田八景」の紹介、「文化のまち」「学問のまち」としての特徴、「三田まつり」(8月上旬)、「三田国際マスターズマラソン」(12月中旬)などのイベント一覧表、春夏秋冬の季節ごとに楽しめる祭りや花々などの観光資源を写真入りでまとめました。

「学問のまち」では関西学院大学三田キャンパス、湊川短期大学、県立人と自然の博物館のある豊かな教育環境が生まれた背景を三田で活躍した歴史上の人物の足どりを通じて記述しました。幕末期の三田藩主・九鬼隆義(1837~1891)が登用した儒学者の白洲退蔵(1829~1891)は吉田茂元首相の「懐刀」として、戦後の復興に貢献した白洲次郎(1902~1985)の祖父で、西洋文明の導入で藩の「洋風化」「近代化」を推進しました。

■歴史的にも「学問のまち」「学びの都」
このほか福沢諭吉と親交のあった洋学研究機関「開成所」教授の川本幸民(1810~1871)、新島襄が設立した「同志社英学校」(後の同志社大学)で学んだ旧三田藩士の元良勇次郎(1858~1912)などの人物に光を当て、「三田はやはり『学びの都(まち)』です」と結んでいます。

また、食、体験、芸術の楽しみ方のページの「自然とともに芸術を楽しむ」では、世界的彫刻家の新宮晋さんが兵庫県に寄贈した風で動く彫刻の多くが展示されている野外ミュージアム「風のミュージアム」についても写真入りで紹介しました。大阪から三田に本社移転した会社が経営するアウトドア用品店「UNBY GENERAL GOODS STORE SANDA」店長へのインタビューもあります。2人は「三田の魅力に改めて気づいてもらい、住んでいる人には三田に住み続けたいという思いを持ってもらう。住んでいない人には将来三田に住みたいという気持ちを持ってもらうきっかけになればうれしいです」と話しています。

※「学生チャレンジプロジェクト」は、自らが考え、主体的、自主的な活動を通じて、学生自身の成長と共に大学の価値を高め、ブランド力の向上に寄与する活動を支援することを目的にした本学の助成事業です。1件50万円を上限に年間5件程度(助成金総額200万円)のプロジェクトを採択します。

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