本学経営学部在籍の坂本花織さんが、北京オリンピックのフィギュアスケート女子シングルにおいて、自己ベストの素晴らしい演技で「銅メダル」を獲得するという偉業を成し遂げられました。団体の銅メダル（暫定）に続いての快挙です。心から祝福いたしますとともに、神戸学院大学創立56年目にして初めてのオリンピック・メダリストの誕生が学校法人神戸学院創立110周年という記念すべき節目に花を添えていただいたことを皆様とともに喜びたいと思います。

縁あって本学に入学されたころにキャンパスのベンチでスマホを触っているところを見かけた坂本さんは、普通の女子学生でした。高校時代にすでに平昌オリンピックで６位入賞を果たされていましたが、本学入学後はなかなか思いどおりの結果が出ない苦しい時期を過ごされていたと聞いています。

今回北京に出発される直前に「ノーミスの演技でメダルを狙いたい」という力強い言葉を残してくれました。私からは「周りを気にせず、自分が納得・満足できる演技をすれば、結果は後からついてくるでしょう」と送り出しました。

北京ではその通り実践してくれました。同種目の選手のドーピング疑惑など、普段とは異なった大きなプレッシャーの中で、自分を貫く演技は圧巻でした。私たちの知らないところでのすさまじい練習量やこれまでの数々の悔しい経験が凝縮されたメダルだと思います。

神戸学院大学は「学生が自らの成長を実感できる大学」を標榜しています。坂本さんはまさにこれを実践してくれている学生だと思います。坂本さんと同様に、一人でも多くの学生の皆さんが個性を発揮しながら大きく成長してくれることを願っています。

本学のみならず、地域、神戸・兵庫、そして日本中に元気を与えてくれた坂本花織さんの活躍を皆様とともに祝福し、喜びを共有したいと思います。