本学と兵庫県中小企業家同友会との2022年度の意見交換会を開催しました
2023/03/15
本学と兵庫県中小企業家同友会との2022年度の意見交換会を3月7日、神戸三宮サテライトで開催しました。
「双方の発展に寄与するとともに、地域中小企業並びに地域経済の発展と地域社会の活性化に貢献する」ことを目的に、2021年度に結んだ両者の連携協定に基づく対面では2回目の意見交換会です。本学の田中康介副学長と同友会の藤谷良樹2023年度代表理事が開会あいさつしました。
まず、2022年度活動の振り返りと2023年度の取り組みについて、井上善博キャリアセンター所長(経済学部教授)が今年2月に神戸三宮サテライトで実施した「兵庫県中小企業家同友会企業研究会」について12社のブースに文科系学部の学生69人が訪問し、事業内容や各社の強みなどを知ることができたことを報告しました。
また、キャリア教育を専門とする人文学部の新居田久美子講師は、1年次生20人が受講した後期基礎演習での神戸・明石市内の会員企業7社へのインタビューと成果発表の取り組みについて報告し、「多くのことを学ばせていただいた一方、1年次生だけでは十分とは言えず、大学4年間を通じてのキャリア教育の必要性を感じました」と述べました。
本学の社会連携グループからは、「藤谷代表理事が代表取締役社長を務めておられる神戸鈑金工業株式会社で、経済学部の岡本弥准教授ゼミの3年次生が『現場での勤務を希望する高卒者の採用拡大』と『増加しているベトナム人従業員の労働意欲向上』をテーマにプレゼンさせていただき、発表に対する貴重なご意見をいただきました」と報告しました。
同友会の岡野洋太郎経営環境改善委員長からも「新居田ゼミの学生は弊社(株式会社神戸サンソ)にも来てくれました。1年次生から地域の中小企業に触れてもらうことは有難いです。時々来て、もっと現場を見てもらえれば」との感想を述べました。
続いて今後の取り組みについて同友会の河野貴司事務局長の司会で自由に意見交換しました。両者ともに「就職活動が始まる前の1、2年次生からのキャリア教育が必要で、地域の中小企業の良さを低年次から知ってもらうために、さらに連携を深めたい」との認識で一致しました。
西垣千春・学生の未来センター所長(総合リハビリテーション学部教授)からは「1万1000人以上の学生がいますので中退したり、再就職しても長続きしなかったりする人もいます。そうした人たちへのリカレント教育にもお力をお貸しいただければうれしいです」と述べました。同友会側からは「会員企業の人たちの学び直しも必要で、大学と一緒に取り組めればさらに関係が深まります」との声がありました。
小松昭人キャリア教育センター所長(法学部教授)は「就職活動している学生を見ていると企業についてよく知らず、知名度ばかり重視する学生も少なくありません。企業を見る目を育てる必要性を感じます」と発言しました。
田中副学長(経営学部教授)からは企業の課題解決について「商店街の菓子店と私のゼミ生がコラボして新商品を考え、大きな賞を取ったというケースなどもあります。若い学生の発想と感性で、小規模の企業や商店の皆さんのお役に立てることはたくさんあります」との発言がありました。
最後に小松所長(法学部教授)と、本学経済学部卒業生でもある同友会の舟引大資・外部連携委員長が閉会あいさつしました。