神戸学院大学

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一般社団法人カーボンリサイクルファンド

一般社団法人カーボンリサイクルファンドでは、カーボンリサイクル技術のコスト低減等に向けた研究、あるいはカーボンリサイクルの社会実装に向けた課題解決に関する研究等に対する助成・支援を通じて、カーボンリサイクル・イノベーション創出に貢献することを目的とし、研究助成活動に係る公募を実施しています。

固体化をトリガーとする大気中CO2択的回収技術の開発

薬学部 教授 稲垣 冬彦

2022年度は、一般公募枠で51件の申請に対し14件の採択テーマが決定し、昨年度に引き続き、薬学部の稲垣 冬彦教授が、カーボンリサイクルファンド研究助成金活動に採択されました。

昨年は本助成事業において、技術成熟度レベル(以下、TRLという。) レベル3(製品化構想)への移行を目的に研究を展開されました。本技術は大気中CO2を疎水性アミンにより選択的に吸収できる技術であり、吸収に関して固体化を基軸とする新たな技術創出に至りました。今年度は、効率的CO2放出法を確立し、独自のCO2選択的回収技術をTRL レベル4(ラボプラント構築)へ移行し、本助成金の支援も経て今後の研究を加速させます。将来的に本技術を実用化し、世界市場へ展開することも視野に入れています。
CRF研究助成活動 2022年度採択テーマ

水をも分離するCO₂吸収・放出剤による高効率的DAC技術の開発

薬学部 教授 稲垣 冬彦

2021年度は、46件の申請に対し12件の採択テーマが決定し、本学も採択されています。研究課題名にあるDACとは「Direct Air Capture」の略で、大気中から直接CO₂を回収する技術です。稲垣教授が開発したアミン化合物を使い、CO₂を選択的に吸収・放出することができます。2019年12月に開催された内閣府等主催の「地球環境再生に向けた持続可能な資源循環の実現」を目指して開かれたムーンショット国際シンポジウムでもこれら研究成果の反響は大きく、本助成金の支援も経て今後の研究を加速させます。
CRF研究助成活動 2021年度採択テーマ