神戸学院大学

2017年度入学式告辞

2017/04/06

檀上には各学部と大学院ののぼりが立てられました
檀上には各学部と大学院ののぼりが立てられました
告辞を述べる佐藤学長
告辞を述べる佐藤学長
課外活動団体の5秒パフォーマンス
課外活動団体の5秒パフォーマンス
キャノン砲から金色のテープが飛び出し、華やかなフィナーレでした
キャノン砲から金色のテープが飛び出し、華やかなフィナーレでした

春本番を迎え、ご来賓の皆様をはじめ、多数の皆様のご列席をいただき、2017年度神戸学院大学入学式をかくも盛大に挙行できますことはこの上ない喜びであり、大学を代表いたしまして心より御礼と感謝を申し上げます。
本日慶びの日を迎えられた学部新入生の皆さん、編入学・転入学生の皆さん、大学院新入生の皆さん、ようこそ神戸学院大学へ。

神戸学院大学を代表して、ご入学のお祝いを申し上げますとともに、皆さんが神戸学院大学の一員になられたことを、教職員一同、心から歓迎いたします。

また、本日ご出席の新入生のご家族・関係者の皆様にも、心からご祝詞を申し上げます。新入生の皆さんをここまで支えていただいたことに対し、敬意を表したいと思います。

神戸学院大学は、昨年2016年に記念すべき創立50周年を迎えました。本学は、1966年に体質医学の世界的権威であった初代学長・森茂樹博士が、建学の精神「真理愛好・個性尊重」を掲げて、栄養学部だけの単科大学として、100名の新入生を迎えて創立されました。それから半世紀あまりが経った現在では、神戸市内に二つのキャンパス、9つの学部、7つの大学院研究科、学生数1万1000人あまりを擁する神戸市内では最大規模、兵庫県下でも二番目の規模の私立総合大学に発展いたしました。大学半世紀の最大の「財産」である同窓生は8万人にのぼり、同窓会も昨年設立40周年を迎えました。

同窓生は8万人にのぼり、同窓会も昨年設立40周年を迎えました。同窓生の皆さんは、研究者として国際的に活躍されている方々、一部上場企業のトップや管理職として活躍されている方々を始め、実に多種多様な分野で活躍されています。

本学は、2012年に学校法人神戸学院が創立100周年を迎えたのを機に策定された「中期行動計画」を誠実に実行するとともに、昨年の大学創立50周年記念式典において、「未来50年―神戸学院大学の進むべき道筋」を発表し、本学が取り組むべき当面の重要課題を明らかにして、順次実行に移しています。神戸学院大学は、教育・研究・社会貢献のすべての面において、社会から信頼され、兵庫・神戸を代表する存在価値の高い「後世に残る」大学を目指して、次の50年に向けて着実に歩み始めています。

ところで、本学の半世紀あまりの歴史の中での最大の出来事の一つが、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災でした。本学でも教員や留学生が亡くなるなど、大きな被害を受け、大学としての教育・研究機能を再開するには大きな労力を必要としました。それから22年目を迎えた今年の1月には、NHKテレビ大阪放送局のニュースの震災特集で、被災した明石市立天文科学館から譲り受けた有瀬キャンパスの大時計が取り上げられ、震災を語り継ぐシンボルとしての意義が紹介されました。震源地に最も近い総合大学として、本学が取り組んできた防災教育や社会貢献活動が注目されている証しであると思います。

最近では、熊本地震の被災地における学生ボランティアによる支援活動や、地元神戸の最大のイベントのひとつである神戸マラソンのサポート活動において、600名を超える本学学生ボランティアの皆さんとともに、教育後援会や同窓会の方々、附属高等学校の皆さんも一緒になって、オール神戸学院で取り組んでいることは、地域社会からも高く評価されています。

また、本日皆さんにお配りしているブルボンの「白のアルフォート・ミニチョコレート塩バニラ」は、神戸開港150年を記念して、大手菓子メーカーであるブルボンのスタッフの皆さんと、本学経営学部ならびに現代社会学部のゼミの学生グループが共同で企画・開発した商品です。神戸市も含めた産学官協働の取り組みとしてマスコミにも取り上げられました。

以上はほんの一部の例ですが、神戸学院大学では、震災以降とくに社会連携・社会貢献活動を重視しており、多くの学生の皆さんが積極的・主体的にこのような活動に参加しています。それは教室だけでは得られない貴重な学びの機会にもなっています。

さて、新入生の皆さん。皆さんはこれから始まる大学生活・大学院生活に期待や希望を持ちながらも、少しばかりの不安を感じながら今日の式に臨んでいるのではないでしょうか? 大学院新入生の皆さんは、修士論文やしてきた人がいる一方で、大学生活の中で目標や将来の方向を考えていこうと考えている人も多いと思います。博士論文の作成が目標となりますが、学部新入生の皆さんの中には、国家試験合格などの将来の目標や夢を持って入学してきた人がいる一方で、大学生活の中で目標や将来の方向を考えていこうと考えている人も多いと思います。

神戸学院大学は、皆さんの「成長」のためのステージです。皆さんが大きく成長し、いい意味で変貌するチャンスに満ちています。私は約30年間この神戸学院大学で教鞭をとってきた経験から、神戸学院大学の学生の皆さんには「伸びしろ」があると確信しています。自分の「可能性」に気づく、あるいはそれを信じるかどうかが、これからの成長を大きく左右することになります。自分自身の「成長」の「可能性」を信じて、これからの学修に取り組むとともに、様々なことにチャレンジをしてほしいと思います。

神戸学院大学は皆さんの「成長」を支える多種多様なプログラムを用意しています。共通教育や各学部における専門教育にも魅力的な学びのプログラムがたくさんあります。特別強化クラブを筆頭に体育会系・文化会系のクラブや任意団体によって構成される「課外活動」も多彩です。資格・検定や公務員を目指す人のための「課外講座」では、宅地建物取引士や行政書士の資格試験で驚異的な成果を上げており、兵庫県警の合格者・入職者数でも20年以上トップを守っています。英語力を伸ばしたい人のための共通教育英語特別クラスである「神戸学院カレッジ」、ネイティブとの英会話を思う存分に楽しめるイングリッシュ・プラザ(通称「い~ぷら」)、海外の協定大学での短期海外研修、交換留学・派遣留学なども魅力です。

また先に触れた、ボランティア活動支援室を中心とする被災地ボランティア活動や、神戸マラソン支援ボランティア活動では学生の皆さんが大活躍しています。大学の活性化に貢献する学生グループの活動を大学が支援する「学生チャレンジ・プロジェクト」には毎年多くの応募があり、地域に貢献する活動を展開しています。オープンキャンパスを盛り上げる学生集団「オーキャンズ」、下級生の生活・学修支援を行う「ピアサポート」活動、留学生をサポートする「ステューデント・アシスタント」、将来の就活に向けて先進的学生グループを育成する「就活塾」、そのほかにも自治体・企業や地域の皆さんとの様々な社会連携活動など、数え切れないほどのチャレンジのステージが用意されています。

神戸学院大学は、皆さんの成長の可能性=「伸びしろ」を信じて、全力で支援していきます。そして、皆さんが卒業時に自らの成長を実感して、自信を持って社会に飛び立ってくれることを願っています。

本日お集まりの新入生のご家族の皆様におかれましては、大学とご家庭の「架け橋」として半世紀近い実績のある「教育後援会」の一員となられます。教育後援会の活動を通じて、神戸学院大学に親しみをもっていただき、神戸学院ファミリーとしての帰属意識を共有していただければ幸甚でございます。

新入生の皆さん、どんなに努力しても過去は変えられません。しかし、未来は創れます。この歴史と伝統のある神戸学院大学の一員であることに「誇り」を感じて、思う存分に様々なことにチャレンジしてください。そして、神戸学院大学の次の50年に向けて、一緒に新しい歴史を創っていきましょう。

本日はご入学、誠におめでとうございます。