熊本地震被災地スタディツアー2023
日時 | 2023年2月16日~2月20日(4泊5日、内2泊は船内泊) |
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場所 | 熊本県阿蘇市、南阿蘇村、益城町 |
主催 | 神戸学院大学災害支援対策本部会議(本部長=学長) |
担当 | 学生支援センター(ボランティア活動支援室) |
協力 | 南阿蘇村、東海大学学生グループ「阿蘇の灯」、村上農園(阿蘇市黒川地区)、益城町安永団地(復興住宅)、熊本学園大学ボランティアセンター、熊本YMCA阿蘇キャンプ |
1. 活動先
2/17 阿蘇神社門前商店街、南阿蘇村震災伝承館「轍」
2/18 村上農園(阿蘇市黒川地区)
2/19 益城町安永団地(復興住宅)集会所
2. 参加者
学生6人(経営1、現代社会4、栄養1)(ボランティア活動支援室学生スタッフ)
引率 学生支援グループ職員(ボランティア活動支援室)
3.交通
JR住吉駅集合⇔神戸港~大分港(フェリーさんふらわあ)⇔大分駅~阿蘇駅(JR)
活動先はジャンボタクシーで移動
4.宿泊先
熊本YMCA阿蘇キャンプ(熊本県阿蘇市車帰358)
5.行程
- 2/16(木) 17:00 JR住吉駅集合 ⇒ 18:00 神戸港 ⇒ 19:00 出航
- 船内でスケジュール確認等打ち合わせを実施
2月17日(金)
時間 | 内容 | 場所等 |
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06:20 | 大分港到着→移動(徒歩10分) | 大分港 |
07:54 | 西大分駅→大分駅→阿蘇駅 | 西大分駅 |
10:03 | 阿蘇駅到着 【視察①】※ジャンボタクシー ・阿蘇神社視察→商店街で昼食 |
阿蘇駅 |
14:00-16:00 | 南阿蘇村震災伝承館「轍」 | 南阿蘇村政策企画課 阿蘇の灯(東海大生) |
17:00 | 大観峰(阿蘇の自然に触れる) | 18:30 | 阿蘇YMCA到着、食事、風呂、翌日打合せ |
2月18日(土)
時間 | 内容 | 場所等 |
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09:00頃 | 出発 |
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10:00 | 村上農園(阿蘇黒川地区)で活動 ・オリテ「農業復興について」 ・いちごビニールハウス手伝い |
阿蘇黒川地区 |
14:00 | 終了 | |
15:00 | 阿蘇道の駅 | |
17:00 | 阿蘇YMCA到着、食事、風呂、翌日打合せ |
2月19日(日)
時間 | 内容 | 場所等 |
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08:30 | 出発 【視察③】※ジャンボタクシー |
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10:00~ | 復興住宅で活動 熊本学園大学生主催 「おひさまカフェ」お手伝い |
安永団地集会場 (益城町安永895) 熊本学園大学生8人 |
14:00 | 現地出発(カフェは16時まで) | |
16:13 | JR阿蘇駅→大分駅→西大分駅→徒歩 大分港 | 特急3号・大分1757着 大分1821-西大分1825 |
19:15 | 大分港出発 船中 振り返り、宿泊 |
- 2月20日(月) 06:35 神戸港着 解散
7.活動報告
2/17(金)
○阿蘇神社門前商店街
2016年の地震で伝統ある阿蘇神社が倒壊した。本学学生が震発災後、視察に訪れたことをきっかけに商店街の復興のお手伝いとして、取材活動(ブログを開設して商店街や商品の紹介)や神戸に商品を取り寄せて「被災地応援物産展」を実施してきた。
コロナ禍で訪問(取材活動)は途絶えていたが、3年振りに学生による視察を行った。
○南阿蘇村震災伝承館「轍」
廃校となった小学校に開設された震災を伝える施設(南阿蘇村が運営)である。南阿蘇村は東海大学農学部のキャンパスがあり、甚大な被害を受け、下宿が倒壊して学生が亡くなっている。施設では、地震のしくみや被害状況、復興への人々の営みがとても分かりやすく展示されていた。
2/18(土)
〇村上農園(阿蘇市黒川地区)
熊本YMCAの紹介で、いちごを栽培するビニールハウス農園のお手伝いをした。本学がお手伝いするのは3回目となる。震災のダメージに留まらず、新型コロナの影響もあり経営が苦しく、いちごの栽培については先行きが見えないとのことだった。
学生は、経営者の村上さんの指導で、ビニールハウスのさまざまな作業を手伝い、収穫時期であるいちごのプレゼントもいただいた。阿蘇の大自然の中で、自分で収穫し、その場で食するおいしさは他では味わえない。
2/19(日)
〇益城町安永団地(復興住宅)集会所
震災直後から熊本学園大学生が活動をしている「おひさまカフェ」に参加させていただいた。本学学生は震災直後から継続してお手伝いをしてきた。仮設住宅から復興住宅集会所での活動に変遷しており、学生が入れ替わる中で後輩がバトンを受け取り、子どもや高齢者などの被災住民とのひとときを過ごしていた。
ゆったりとした日常的な空間の中で、本学学生は益城町の方々や熊本学園大学生との交流を楽しませていただいた。
学生の気づきや学びなど
(1)感じたこと、学んだこと
- 震災から7年が経過した今でも震災の爪痕が残っていることに驚きと恐怖を感じた。
- 震災の体験を風化させないために伝承されている人々がおられる反面、いつまでも震災にとらわれず前に進みたいと考えておられる住民感情もあった。難しい。
- 被災地はまだ復興途上であり、神戸からできる支援はまだたくさんある。
- 現地の方々と交流することで新たな視点、価値観を得ることができた。
- 現地に行かなければ見ることができない風景や感情を体験することができた。
- 復旧から復興にシフトするタイミングで、新型コロナの影響で復興が停滞していた。
- ニュースやテレビでは分からないことをたくさん教えてくださった。自分だったらどうするか、どうすべきかを考えるようになった。話を聞いていてすごく涙が出た。
(2)活動先で出会った人々との会話で印象に残ったこと
- こちらから聞きたくても聞きにくい内容だったが、おひさまカフェで、高齢者の方が熊本弁で震災の話をされていた。
- 東海大学生が「支援をして恩返ししたかったけど、被災の現実を知ることが怖かった」という言葉。
- 新型コロナの影響で、復興が遅れたとの声が多々あった。
- YMCAスタッフの方から、「阿蘇の人たちは覚悟をもってこの地に住んでいる」との言葉。
- 熊本マラソンが実施されていた日だったが、復興住宅の住人が「マラソン観るより、ここで話していた方が楽しい」とおっしゃっていた。
- 村上農園さん、YMCAの方々、東海大学や熊本学園大学生のみなさん、出会う人があたたかく迎えてくださり、震災のことや身内のことを教えてくださった。
- 大学生から、高校生の頃に地震があり、学校の体育館が二年間使えなかったことや、地震によって 家族構成が変わったと教えていただいた。
(3)今後の活動を準備する学生に伝えたいこと
- 実際に被災地に行って被災者の話や震災時の映像や画像を見ることは、自分たちがその災害を経験していなくてもメンタルにきます。自らの心身の安全に注意してください。
- 事前学習や心構えが不足していると態度として現れ、現地の方に失礼となる。自分が何を学びたいのか、そのためにはどうあるべきかしっかりと明確にしておくべきだ。
- 熊本の大学生との交流はその経験自体の意義は大きいし、心のリフレッシュにもなり、充実した活動につながる。
- 現地の方との交流を続けることも支援のひとつである。
- 外から見えることは一部でしかない。現状を知って後世に伝えていくためにも現地の方々の生の声を聞くことが重要である。
- 現地では、方言もありすべての言葉が拾えなくとも、丁寧に傾聴してください。
- 一度現地に行っても、時が経過すれば変化することを知っておいてほしい。
- 益城町役場はまだ仮庁舎のままであったり、仮設住宅(今年に撤去とのこと)も残っていたりした。復興には地域や自治体の支援が不可欠だ。事前に調べておくと学びが深くなると思う。