神戸学院大学

東日本大震災等の被災地支援活動

2017年2月23日(木)~2月27日(月)熊本地震被災地支援ボランティア(第6陣)活動報告

日時 2017年2月23日(木)~2月27日(月)4泊5日(内2泊は船中泊)
場所 熊本地震被災地(益城町、西原村、阿蘇市 他)
主催 神戸学院大学災害支援対策本部会議(本部長=学長)
担当 学生支援センター(ボランティア活動支援室)
協力 熊本学園大学、百笑応援団(西原村農業復興ボランティアセンター)、ASO田園空間博物館、日本旅行(同窓生が所属)、神戸学院大学教育後援会、神戸学院大学同窓会

1.活動先

益城町仮設住宅テクノ団地(活動)、西原村農家(活動)、阿蘇市阿蘇神社他(視察)

2.参加者

学生 10名
法2、経済1、経営1、人文1、現代社会3、栄養1、総リハ1
同窓生 7名
九州支部3名<会長を含む>、関西地区の支部4名
引率 2名
広報グループ、ボランティア活動支援室

3.活動内容

2/24(金) 阿蘇市(ASO田園空間博物館の案内)、益城町テクノ団地視察
2/25(土) 2か所に分かれて活動
・益城町テクノ団地A地区集会所にて支援活動 学生4名
(熊本学園大学主催の「おひさまカフェ」のお手伝い)
・西原村農業復興支援 学生6名、同窓生7名
(百笑応援団の紹介で、2か所の農家で活動。ニンジン収穫、畑のビニール剥ぎ)
2/26(日) 西原村農業復興支援 学生10名、同窓生2名、引率1名
(百笑応援団の紹介で、2か所の農家で活動。種イモ植え付け、雑草抜き)

4.交通

フェリー(さんふらわあ) 神戸港(六甲アイランド) ⇔ 大分港
現地移動は中型バスを使用した

5.宿泊先

阿蘇の司ビラパークホテル 熊本県阿蘇市黒川1230 TEL096-734-0811

6.行程

2月23日(木)

16:30 JR住吉駅 改札前集合
16:48 神戸港フェリー連絡バス乗車
18:00 神戸港さんふらわあ乗り場で乗船手続き
19:00 神戸港(六甲アイランド)出航  フェリーさんふらわあ
船内でスケジュール確認等打合せを実施
20:00 船内で夕食(各自)

2月24日(金)

06:20 大分港着
07:00 大分港出発  中型バスで阿蘇市へ
09:00 道の駅あそ 到着
10:00 ASO田園空間博物館ガイドプログラム
スタッフがバスに乗り込み、阿蘇市の被災状況の案内、
阿蘇市内の農家、阿蘇神社周辺の商店街を視察(被災者の語り)
12:30 昼食・休憩(道の駅あそ)
13:30 出発
益城町テクノ仮設団地視察
※引率は熊本空港トヨタレンタカーにてレンタカー受取り
14:30 熊本学園大学到着 ボランティアセンター訪問
17:15 熊本学園大学生と交流・活動打合せ
19:15 終了、宿舎へ移動(移動中に活動の振返りと翌日の確認)
20:00 宿舎到着

2月25日(土)

07:30 宿舎出発
08:20 西原村「復興市場萌の里」仮設店舗駐車場到着
08:30 A班 学生6名、同窓生7名(合計13名)
百笑応援団(西原村農業復興ボランティアセンター)受付
オリエンテーションの後、2班に分かれて活動開始
・震災で遅れた農作業の手伝いとして「ニンジン収穫」、「畑の黒ビニール剥ぎ」を行った。
10:30 B班 学生4名
益城町「テクノ団地」茶話会(「おひさまカフェ」熊本学園大学主催)に参加
子どもの見守り・遊び相手、高齢者とのお話
15:30 活動終了、後片付け、宿舎へ移動(移動中、翌日の打合せ)
17:30 宿舎着

2月26日(日)

07:30 宿舎出発
08:20 西原村「復興市場萌の里」仮設店舗駐車場到着
08:30 百笑応援団(西原村農業復興ボランティアセンター)受付
オリエンテーションの後、分かれて活動開始(学生10名、同窓生2名他)
・「サツマイモ植え付け」、「牛舎(赤牛)見学」、「雑草抜き」
14:00 活動終了、大分港へバスで移動
18:00 乗船手続き
19:15 大分港出航 フェリーさんふらわあ
船内で活動の振り返りを実施

2月27日(月)

06:35 神戸港到着、解散

2/24の様子(阿蘇市等の視察)

ASO田園空間博物館による案内
亀裂が走る農地
土砂崩れの跡
1メートルも陥没した語り部さんの家屋で
阿蘇神社近くの商店街の復興の様子を学ぶ

2/25の様子
農業支援=西原村、仮設住宅支援=益城町

ニンジン収穫のお手伝い
西原村の広大な農地で
黒ビニールを剥がしていく
農家の方に復興状況のヒヤリング
益城町仮設住宅で子どもと遊ぶ
寄贈された雛人形の前で
学生と同窓生が共に汗を流した
バスの中で活動の振り返り
(同窓会木村誠会長)

2/26の様子

サツマイモの植え付け
農家さんの指示を受けて作業を進めた
ビニールハウスの雑草抜き
昼食は「おばあさんの手作り弁当」
満面の笑顔
帰りのフェリー内で事後研修会

学生の学び(事後研修会)

  • 活動した農家はお父さんが怪我をして作業ができなくなっていた。農業支援の必要性を知った。
  • 参加は二回目だが、仮設住宅ができたり、倒壊した家屋が更地になっていたり、熊本の変化を感じることができた。農業支援は生活の復興をめざす被災者の気持ちが伝わるものだと感じた。今後も農家さんと繋がって神戸の学生として支援ができたらと思う。
  • 学部で災害支援ソーシャルワーカーについて学んだが、住民の立場で支援を考えることの大切さを実感した。仮設の子どものために広場を作る計画があるが、誰が管理するのか、メンテナンスするのかを支援する側がきちんと考えていないと聞いた。支援のあり方を考えさせられた。
  • 熊本では地域のつながりが強く、災害直後の助け合い、復興への協働に生かされていると思った。
  • 仮設で子どもの遊び場所が少なくて危ないと感じた。敷地内に自動車が走っている中で遊んでいた。
  • 農家さんから、これからの4月、5月、そして収穫の9月、10月が忙しい時期となるから手伝ってほしいと要請を受けた。農家さんや地域が自立に向かうように、支援しなくてはならないと思う。
  • 阿蘇市の視察で、被災者同士が臨時のテントを張って避難しているときに、避難者のひとりが高齢者のささやきを聞き逃さず、支援につなげた話が印象的だった。
  • 震災直後はたくさんのボランティアが来てくれたが、最近は来てくれなくなったと聞いた。
  • 今後の長期的支援のために何ができるか。益城町のテクノ団地にはたくさんの熊本の大学生が支援に入っている。支援の少ない地域に手を伸ばすことを考えるべきではないか。
  • 阿蘇市の商店街の方(肉屋さん)の話を聞いたが、コロッケを取り寄せて大学祭で販売したい。
  • ニーズを知り、神戸学院生が企画できるような支援をしたい。
  • 一方的に支援の押し付けになってはならない。エゴイストにならないように自己点検が必要だ。
  • テレビでは知りえない部分を伝えていきたい。現地では被災した大学生、住民同士が支え合っていた。学生が活動をするためには、それを後で支えている人がいることも分かった。
  • 熊本に来て、視野が広がった。学生同士の団体行動で、自分の欠点も知れた。
  • 今回、同窓生の方と一緒に活動したが、学生に話しかけていただきよい雰囲気で活動ができた。

同窓生から

  • 自分が感じていることを、学生も感じていて誇らしかった。特に「エゴにならないように、押しつけにならないように」という言葉には感心した。学生はコミュニケーション能力が高く、被災者と笑顔で話していたことは素晴らしい。これからもボランティアマインドを持って活動してほしい。
  • 「もっと積極的になれたらよかった」と反省している学生が多かったが、伸びようとしている証明だから、それでよいと思う。今回、仕事の調整で参加が難しかったが、無理してでも参加してよかったと思っている。今後も、継続していく必要があると実感した。

引率から

  • 農業支援がどのように復興につながるのか、農家の方の話を聞き、現状を理解してから作業できたことがよかった。熊本の被災地は観光と農業が主な産業のため、そこが立ち直らないと復興にはならないという話を聞き、農業支援がきちんと支援につながることが理解できた。また被災地によって支援の仕方が違うことが分かった。
  • 支援の押しつけにならないように、ニーズに合った支援を行うことの大切さを感じた。