神戸学院大学

被災地支援活動

4月23日(土)~24日(日) 平成28年熊本地震の被災状況、本学支援活動のための現地調査 報告書

標記の件、下記のとおり報告いたします。

1.実施概要

目的 平成28年熊本地震の被災状況、本学支援活動のための現地調査 他
実施日 2016年4月23日(土)~24日(日)
派遣者 4人
氏名 所属
前林 清和 災害支援対策本部副本部長、現代社会学部教授
川口 謙造 学生支援グループ・ボランティア活動支援室担当

現代社会学部社会防災学科

安富 信 現代社会学部教授
前田 緑 現代社会学部実習助手

2.報告事項

4/23視察

熊本市:熊本中心部、被害は広域にわたる

(1)【熊本市中央区】九州ルーテル学院大学・高等部・中学部(学生数2000人)
面会者:人文学部心理臨床学科准教授 西氏、中学・高等学校校長 林田氏

被災状況等

  • キャンパスは一部倒壊あり(正門入って正面の建物の煙突が倒れた)
  • 中高の鉄骨の駐輪場の一部を市指定の避難所として提供し、200人のほどの食事提供の場、30~50人ほどの宿泊の場として提供していた。
  • 視察時、避難者は発災直後の200人から20数人に減っている。
  • 学生安否確認は「熊本安心メール」で確認済み、全員無事であった。
  • 授業再開(5/9予定)に向けて学生への心のケアが課題となっている。
  • ライフラインについて、熊本市内では一部、水、ガスが止まっている。

学生ボランティア

  • 発災直後から学生が自発的に活動している。
  • 「避難所受け入れ準備、設営」「救援物資の仕分け、運搬」「地域の支援」である。
  • 学生がLINE(SNS)でリアルタイムに連絡を取り合い、効果的に支援してきた。
    →視察時も、学生が救援物資を呼び掛け、大学に集め、自家用車で配達をしていた。
  • 今後については、神戸の学生と交流しながら支援ができるならしたい。
  • 雑魚寝(寝袋持参)でよければ大学のプレイルームを提供いただける。
  • 銭湯は近くにある(亀の湯ホテル)
  • 被災者の話の聴き方、学生ボランティアのケア等、事前学習の必要性あり

南阿蘇村=ローカルな場所、道路事情が悪い、支援の手が届きにくい

(2)【南阿蘇村】(株)南阿蘇ケアサービス
面会者:小林氏(2015年度まで京都文教大学ボランティア担当者)

被災状況について

  • 小林氏は出身大学の恩師からの要請で4月19日より現地入りし、ケアサービスの復興支援を手伝っている。グループホーム、老人ホーム等、五つの施設を経営。
  • 発災直後は南阿蘇村に災害ボランティアセンターは開設されない予定だったので、ボランティア受入の仕事をする予定で現地入りした。
  • 優先順位としては専門職の支援が必要だ。介護スタッフが被災していたり、村に通えなかったりで、75人→45人程度しか仕事ができない状況である。

学生ボランティアについて

  • 避難所運営、救援物資の仕分け、運搬など、県内のボランティアで対応している。
  • 平日100人、土曜日(視察時)200人程度が入っている。
  • 村であることから、ボランティアの支援を受けることに抵抗があるのか、ニーズが上がりにくい状況である。
  • 災害ボランティアセンターが開設されたので、そちらで受け入れを相談してみるといいだろう。
  • 宿泊場所は提供できる。経済的な支援からも3,500円/泊程度で利用してもらうことを想定してほしい。寝袋持参で20人適度なら泊まることは可能だと思う。

(3)【南阿蘇村】南阿蘇村災害ボランティアセンター
(久木野総合福祉センターふれあいサロン)
TEL : 0967-67-2511 / 0967-67-2512
面会者:工藤富美代氏 南阿蘇村社会福祉協議会地域福祉係長

学生ボランティアについて

  • 基本的には地域の助け合い、県内のボランティアで支援
  • 避難者の支援など、受け入れは検討する。足湯などしてもらいたい。

補足

 特定非営利活動法人 全国コミュニティライフサポートセンター(CLC)が、南阿蘇村に支援のため入ることになっあいうえおた。東北の支援をしていた団体で、本学教員(社会リハビリテーション学科 藤井先生、西垣先生)とつながりがある。

南阿蘇市のホテルに宿泊

 被災地で、ほとんどのホテルは営業停止、温泉も泊まっている。

4/24視察

(4)【南阿蘇村】株式会社モンベル(アウトドア義援隊)
面会者:本社 広報部 三宅氏
活動所在地:熊本県阿蘇郡南阿蘇村久石2784

状況、ニーズ

  • 本社が大阪にあるということもあり、阪神・淡路大震災以降、災害発生時には自社の製品を提供(テント・マット・服等)している。
    南阿蘇地区では、4月23日より無償提供開始。受付を店舗外に設置していた。
  • 現在、南阿蘇の店舗(久石2784)周辺に設置したテントを利用されている人(50張程度)は、夜のみの使用が多くみられる。
  • アウトドア義援隊として南阿蘇で活動している社員は4人。
  • 今後、子ども向けの支援活動をされる際に、お力になれることがあればお声かけしてほしいと依頼。

益城町=もっとも被害の大きかった地域、住宅街(振興住宅と旧住宅が混在)と農業地帯あり

(5)【益城町災害ボランティアセンター】
面会者:益城町社会福祉協議会 スタッフ

状況、ニーズ

  • ISEKI(企業)の施設で開設している。
  • 保険医療専門家の関西連合が支援に入っている。
  • 開設から、ボランティアは200人、400人、500人、500人と増えている。
  • ゴールデンウィークは家屋の片付け、瓦礫処理が始まるだろう。
  • 避難所(数万人が避難)の支援も継続して必要である。
  • 広域からボランティアが入っている。

(6)【益城町】益城町総合体育館(避難所)
面会者:プロバスケットチーム ヴォルターズ 湯之上氏

状況、ニーズ

  • 熊本市東区に本部がある。ホームとしてこの体育館を利用していることもあり、支援活動に入っている。
  • 避難所になっているが、アリーナは天井が落ちている。
  • テニスコートにバスケットボールのコートを仮設した。被災した子どもたちにスポーツを通して支援をしていきたい。
  • 学生ボランティアについて、まだ混乱している状況で受け入れは難しい。今後、落ち着けば協力してもらいたい。

3.今後について

  • 視察時(発災4/14)から約10日後であった。視察した熊本市、益城町(ましきまち)、南阿蘇村、南阿蘇市(宿泊)の被災状況は凄まじく、家屋や施設等の倒壊、道路や農地のひび割れが随所に見られた。
  • 現地では災害ボランティアセンターが開設されており、県内、県外から多くのボランティアが入り出している。
  • 在籍する本学学生の出身者は熊本30人、大分39人である。
  • 本学は阪神・淡路大震災で被災した大学として防災教育、ボランティア活動支援を特性のひとつとしており、東北支援(6年目に突入)の経験を生かして、熊本支援を展開すべきではないか。
  • 九州地区は同窓生も多く、教育後援会、同窓会との連携も想定して支援できるのではないか。
  • 被災地で調整のために面会した方だけでなく、災害ボランティアセンターや兵庫県から現地へ派遣されている職員等から、本学が被災地へ入って活動してくれることを期待されている。

4.学生ボランティア派遣のポイント

(1)安全性
  • 今回視察では教職員4人が現地入りしたが、現地移動に関して安全なルートを確認している。
  • ノウハウ、専門性のある災害ボランティアセンターを通して活動をすることで活動の安全性が確保できる。=2014年度の広島、丹波、2015年度の常総と同じ。
  • 事前研修、事後研修等で、学生ボランティアの心構え、ケア等、これまでの学習ノウハウが今回も使える。
(2)学生ボランティアのニーズ、貢献
  • 災害ボランティアセンターは、学生にとどまらず、一般のボランティアを受け入れ、被災者のニーズにマッチングしてくれるしくみである。
  • これまでの緊急支援ボランティアの経験からも、神戸からの若い力が被災者を励ますことにつながる。
  • 足湯、子ども、高齢者支援など、東北ボランティアの経験が生かせる機会である。
(3)学生ボランティアの教育効果
  • 東北ボランティアの西垣分析等の通り、災害支援ボランティアは教育効果が高い。

以上