神戸学院大学

東日本大震災等の被災地支援活動

10月11日(金)~10月14日(祝日)東北ボランティアプログラム報告書

標記の件、下記のとおり報告いたします。

プログラム名 宮城と神戸の大学生が交流する「神戸招へいプログラム」
目的
  • 東日本大震災復興支援の一環で、宮城県の大学生を神戸に招へいし、神戸の復興経験を学ぶ機会を提供する。
  • 宮城と神戸の学生ボランティアが交流し、親交を深める機会として、今後の連携づくりの機会とする。
  • 大きな震災を経験した地域の若者が互いを刺激し合い、助け合うことで今後の復興及びまちづくりの担い手づくりの機会とする。
主催 神戸学院大学 東日本大震災 災害支援対策本部(本部長 岡田 豊基学長)
担当部署 神戸学院大学ボランティア活動支援室
日程 2013年10月11日(金)~14日(祝日) 3泊4日
会場 神戸の復興地域、NPO、神戸学院大学キャンパス教室 他

招へい者 :宮城県の大学生 合計9名  *以下、順不同

  • 東北学院大学(宮城県仙台市) 2名
  • 東北福祉大学(宮城県仙台市) 2名
  • 尚絅学院大学(宮城県名取市) 3名
  • 石巻専修大学(宮城県石巻市) 2名
引率者
  • 東北福祉大学 学生生活支援センターボランティア支援課職員

学生実行委員 :神戸学院大学生 13名

  • 一般公募者(東北支援の活動希望者)等 6名
  • ボランティア活動支援室学生スタッフ 7名(学生スタッフ代表を含む)

 *期間中の引率はボランティア活動支援室担当者が行った。

プログラム

開始時間 プログラム 場所等
10月11日(金曜日)
16:25 仙台空港発(ANA1670便) 仙台空港
17:55 伊丹空港着 →到着口で出迎えます 伊丹空港
神戸学院大学KPCへ移動 MKジャンボタクシー
19:00 ①懇親会(学生による学生のための集い) KPCクルーズカフェ
20:30 終了 →宿泊所へ ホテル(神戸学院手配)
10月12日(土曜日)
10:00 ②開会挨拶:神戸学院大学 学生支援センター

寺田 金十 事務部長

自己紹介、アイスブレーキング
ワークショップ「互いを知り合おう!」
KPC 大会議室
(A号館6階)
12:00 昼食、移動 公共交通機関で移動
13:30 ③人と防災未来センター観覧 人と防災未来センター
(神戸市灘区)
15:00 移動 公共交通機関で移動
16:00 ④語り「阪神・淡路大震災の記憶」

震災語り部ボランティア
チーム「やさしさ忘れないで」代表
佐々木 勉さん

長田地区のご案内もいただきます。

神戸市立地域人材支援センター(神戸市長田区)
  • 会議室2-1(2階)
18:00頃 終了
10月13日(日曜日)
10:00 ⑤講義「阪神・淡路大震災の復興について」

講師:神戸学院大学 法学部

中山 久憲 教授

KPC 大会議室
(A号館6階)
12:00 昼食、移動 公共交通機関
14:00 ⑥講義「大震災の経験、NPOの立ち上げ」

講師:NPO ブレーンヒューマニティー

理事長 能島 裕介さん

西宮市民会館会議室
  • 中会議室503(6階)
  • 阪神西宮駅前
15:30 宮城と神戸・西宮の大学生たちの集い
17:00 終了
10月14日(月曜日・祝日)
午前 神戸を歩く、神戸の魅力を体感する 本学学生スタッフが案内
午後 ⑦活動振り返り、今後のプランを作成 KPC 大会議室(A-6)
18:00頃 終了 → 伊丹空港へ移動(ANA19:35便) マイクロバス

①.懇親会 :KPCクルーズカフェ

 学生による学生のための集いとして、宮城県の学生をお迎えし、自己紹介を楽しく行いました。神戸に初めて来た学生もおり、その不安を取り除いていく必要がありました。

宮城県の大学生9名(自己紹介)
宮城県の大学生9名(自己紹介)
神戸の学生と宮城の学生が出会った…
神戸の学生と宮城の学生が出会った…

②.ワークショップ「互いを知り合おう!」 :KPC大会議室(A号館6階)

最初のプログラムとして、参加型学習プログラムの手法を用いて互いを知り合う時間をもちました。進行はボランティア活動支援室代表の北出理奈(人文学部3年次生)です。ボランティア活動についての互いの考え方の共有、プログラムの目標など、言葉にし、グループのメンバーに伝えるというものです。参加型プログラムの肩慣らしとして…。

寺田学生支援センター事務部長ご挨拶
寺田学生支援センター事務部長ご挨拶
ワークショップの一場面
ワークショップの一場面
熱心に話し合う両地の学生 遠景に社会連携グループ職員の姿も…
熱心に話し合う両地の学生
遠景に社会連携グループ職員の姿も…
まとめて発表をする
まとめて発表をする

③.人と防災未来センター観覧

 阪神・淡路大震災の経験を学び合うことが本プログラムの第一の目的でした。基本的な情報、知識を得るために人と防災未来センターを訪れました。映像、写真、資料、体験コーナー等、豊富な学習機会を得て、神戸の学生も、宮城の学生も知識を蓄えました。

真剣に震災風景のパネルを見入る学生
真剣に震災風景のパネルを見入る学生
センターには様々な展示がありました。
センターには様々な展示がありました。

④.語り「阪神・淡路大震災の記憶」 :神戸市立地域人材支援センター(灘区)

 二葉小学校教諭をされていた震災語り部ボランティアチーム「やさしさ忘れないで」代表の佐々木勉さんを講師にお迎えし、震災体験の語りをお聞きしました。当時の教え子たちの様子や想像を絶する被災の状況を知りました。佐々木さんは子どもたちを一方的に保護される立場ではなく、復興に向けて活動する主体としてとらえられていたことが印象的です。学生には教員を目指す者があり、佐々木さんの子どもへの向きあい方、そしてその愛情に学ぶべき点が多かったと思います。

元二葉小学校であるセンターの教室
元二葉小学校であるセンターの教室
佐々木さんのお話しを聞く学生
佐々木さんのお話しを聞く学生
語りの後は佐々木さんの案内で街歩き(震災当時の写真を見ながら…)
語りの後は佐々木さんの案内で街歩き(震災当時の写真を見ながら…)
最後は長田名物の前で集合写真(鉄人28号)
最後は長田名物の前で集合写真
(鉄人28号)

⑤.講義「阪神・淡路大震災の復興について」 :KPC大会議室(A号館6階)

防災・社会貢献ユニットの中山久憲先生(法学部教授)に、阪神・淡路大震災の復興、東日本大震災との比較、市民参加による復興の道のりについて講義いただきました。詳細なデータ、資料をもとに、内容の濃い情報をご提供いただきました。最後に、宮城県の学生に著書をご提供いただきました。今後の活動に活かしてもらえればと思います。

講義風景
講義風景
真剣に聞き入る学生
真剣に聞き入る学生

⑥.講義「大震災の経験、NPOの立ち上げ」 :西宮市民会館会議室

 本プログラムのねらいのひとつに、阪神・淡路大震災当時に学生ボランティアであり、その経験をその後のキャリアに活かしている方と出会うことがありました。

 能島裕介さん(NPO ブレーンヒューマニティー理事長)はまさにそのおひとりです。大震災前は関西学院大学生として家庭教師をしておられました。震災直後、被災した子どもの支援活動を展開され、NPOを立ち上げ、継続、発展されています。まるで起業家養成の講義のように、情熱的で刺激の多い講義だったと思います。学生から大好評でした。

講義風景
講義風景
学生へのメッセージ
学生へのメッセージ
他大学学生も駆けつけてくれました<br>(NPOの学生、コンソーシアムの学生も参画)
他大学学生も駆けつけてくれました
(NPOの学生、コンソーシアムの学生も参画)

⑦.活動振り返り、今後のプランを作成 :KPC大会議室(A号館6階)

 学び、交流を実践へつなげるために、最後のプログラムを実施しました。前日に他大学学生との話し合いを踏まえて、宮城県の学生と本学学生がアクションプランを作成しました。サプライズのプレゼントもお渡しし、最後の時間を過ごしました。

 楽しかっただけではありません。今の自分を振り返り、他の学生、講師に触発されて深い悩みを抱える学生もいました。自分の無力さ、努力の足りなさに悩む学生ほど、今後に期待できると思います。

 それだけ、宮城の学生、本学の学生に深い体験を提供したプログラムだったのです。

最後のセッション
最後のセッション
グループでプランを発表
グループでプランを発表

宮城の新しい仲間たち
これからよろしくお願いします!

【神戸学院大学学生実行委員の反省会から】

準備期間について
  • 一般申込みで実行委員になった。初めは経験がなく意見が言えなかったが、代表の北出さんがうまくフォローしてくれて助かった。
  • 宮城の学生は会ったこともなく、不安とわくわく感があった。
  • 初日ワークショップを担当したが、今回はあまり貢献できなかった。次回に活かしたい。
  • 最終日の神戸案内の担当をした。宮城の学生に楽しんでもらえるように頑張った。
  • この短い期間でよくここまでできたなと思っている。
プログラムについて
  • 宮城の学生はボランティアへの意識が高く、刺激を受けた。これからの大学生活をしっかりと目標をもって過ごしたい。
  • 震災について宮城の学生は深く考えていた。自分を見直したい。
  • 佐々木さんの話が参考となった。子どもに対する姿勢など、将来を見つめ直せた。
  • グループワークを多用したことはよかった。互いの考えがよく知れたと思う。
  • 生活面で、夜更かしした宮城の学生がおり、こちらからどのように注意をしたらよいのか迷った。大学生なので、自主的に健康管理をしてもらうことでよいと思うが。
  • 能島さんの話がよかった。また、他の大学生が駆けつけてくれたことが嬉しかった。積極的な学生だったので、宮城の学生も、刺激を受けていたと思う。
  • 人と防災未来センターは神戸の学生にとってもよい学習機会だった。好評だった。来年から支援室学生スタッフの研修会として組み入れてはどうか。
  • グループワークは全体的に時間が足りなかった。プログラムの組み方を再考すべき。
次回のために
  • プログラムの内容が決まるのがギリギリだった。もっと早くに企画ができたら、もっと充実した内容とできたと思う。夏のプログラムが目白押しで、学生スタッフの体制的に無理があったかとは思う。

以上