神戸学院大学

共通教育センター

土曜公開講座「米国の大学におけるレクスポーツプログラムについて」を開催しました

2025/10/03

講義する津田教授
講義する津田教授
講義を聴く受講者
講義を聴く受講者

共通教育センターの津田真一郎教授による第2回土曜公開講座「米国の大学におけるレクスポーツプログラムについて」を9月27日にポートアイランド第1キャンパスにて開催し、45人が参加しました。

土曜公開講座は今秋で第90回目の開催となり、「私たちのくらしと文化」という統一テーマに基づき、各研究分野の教員が全6回の講義を行っています。

はじめに津田教授は、人類の進化と身体活動量との関係について紹介しました。約4万年前にデザインされた人間の遺伝子は、ライフスタイルが激変した現代においても、ほとんど進化していないことを指摘。狩猟・採集の時代に比べて身体活動量が減少したことが、現代社会における生活習慣病やさまざまな健康問題に繋がっていると述べ、本講座のテーマへと話を進めました。

次に、米国の大学に広く普及している「学内スポーツプログラム」の概要を紹介しました。これは、一般学生の健康的ライフスタイルと生活の質の向上を目的とし、学内でのスポーツ大会(イントラムラルスポーツ)、自由に利用できるスポーツ施設(インフォーマルスポーツ)、用具の貸し出し(エクイップメントチェックアウト)という3つの柱で構成されています。インディアナ大学やハワイ大学といった具体的な事例を通じて、充実したスポーツ施設が学生だけでなく、教職員や地域住民にもオープンに活用されている実態や、それが大学選びの重要な要素となっていることを説明しました。

続いて、運動が心身にもたらす効果について、101項目にも及ぶ運動効果の中から、生活習慣病の予防、認知能力の向上など、特に生活に直結する事例を紹介。さらに、中程度の運動は、メンタルヘルスにも良い影響を与えることについて、実際の実験結果をもとに説明しました。

最後に、1週間で150分の運動を推奨する最新のガイドラインを紹介し、1回あたりの運動は短い時間でも効果があるとの研究結果から、毎日少しずつでも運動することの重要性を伝えました。また、90歳のマラソンランナーの例を挙げ、運動を継続することで老化を抑えることができるとして、日々の生活に運動を取り入れる大切さを伝えました。

参加者らは「米国のスポーツ、健康についての取り組みが理解できた」「日常生活における運動の必要性を理解できた」といった感想を寄せました。

次回は、10月4日に共通教育センターの西脇満教授による「プレーヤーズ・センタードなスポーツコーチング」を開催します。