学長式辞
2026/04/07
本日、入学式に集われた新入生の皆さん、ようこそ神戸学院大学へ。
神戸学院大学を代表して、皆さんの入学を心から歓迎し、お祝いを申し上げます。
同時に、新入生のご家族、関係者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。
この2026年度入学式を挙行できますことは、本学教職員にとりましてこの上ない喜びでございます。日々、大学運営にご助力賜ります皆様にも、深くお礼申し上げます。
さて、新入生の皆さん
みなさんは新しい大学生活、大学院生活に大きな期待をいだき、将来への夢と希望をもって今日の日に臨まれていると思います。
同時に、今までとは違う環境に戸惑いや不安を感じているかもしれません。
でも大丈夫です。皆さん自身が少し勇気を出して一歩を踏み出すだけで、戸惑いや不安は、夢と希望に変わります。
さて、そのためにはどうするか。
皆さんは、「思考の整理学」という本をご存知ですか、外山滋比古氏(とやま しげひこ)が1983年に著されたものですが、最近「〇〇大学で一番読まれた本」というキャッチコピーで改めて脚光を浴びています。
その冒頭にグライダーと飛行機の話があります。
グライダーは優雅に飛ぶが、それは牽引する者があってこそ、飛行機は自らのエンジンで力強く羽ばたくという内容で、「学校はグライダー人間の訓練所である。飛行機人間はつくらない」という、私たち学校に関わる者にとって耳に痛い指摘もあります。
もちろん外山氏は「グライダー人間になるな、自らのエンジンで飛ぶ飛行機人間になれ」と単純に断じているのではありません。
「グライダー兼飛行機のような人間になるには、どういうことを心がければよいか考えたい」と論を締め括っています。
さて、ここからがみなさんに伝えたいことです。
みなさんは、今までグライダーとして飛ぶ教育を受けてきました。大学ではそれに加えて、飛行機として自ら飛ぶトレーニングの機会がたくさん用意されています。
ただ、その機会をつかむためには、皆さん自身が行動して、自らその機会をつかむことが必要です。それが、先ほどお話しした「一歩踏み出す」です。
身近な例に「本を読むこと」があります。今まで皆さんは「この本を読みなさい」と言われて読むことが多かったと思います。これを、自ら「この本を読もう」と考え、実行するだけで、もうグライダーから飛行機に成長する一歩を踏み出しています。
もう一つ例を挙げれば「問いを立てること」、今までのみなさんは試験問題に対して正解を答えるということを繰り返してきたと思います。大学ではそれだけではなく、自ら「なぜだろう、どうすればよいのだろう」という問いを立ててください。これが習慣化できれば、もう既に飛行機の仲間入りをしたと言えます。
そうは言っても、中々そんなことはできないと尻込みすることもあるでしょう。そんな時は、先人、先輩たちの姿を自らの将来に重ねて目印にしてください。
皆さんの先輩であるフィギュアスケートの坂本花織さん。この度のオリンピックで獲得した2つの銀メダルもさることながら、チームのリーダーとして、もっと言えば人を愛し、鼓舞する人として輝いた彼女も。普段の姿はごく普通の大学生でした。そんな彼女もきっと、グライダーから飛行機になる道を昇って行ったのだと思います。
皆さんも必ずできます。
ここで、先輩たちのトピックスをご紹介しましょう。
「法律討論会」に参加して法律学の奥深さに感銘を受け、大学院へ進学して大学の教員になるという道を実現した法学部生がいます。
神戸港の魅力発信のためのデータ解析に挑み、集客につながる施策を考え、地域観光の盛り上げに取りくんだ経済学部生がいます。
企業と一緒に商品を開発し、神戸マルイやKITTE大阪などで実際に販売することを実現した経営学部生がいます。
吹奏楽指導に情熱を持ち、吹奏楽指導者と教員への道を両輪として進むため、研鑽を積んでいる人文学部生がいます。
さまざまな問題を抱える少年少女への支援活動で中心的な役割を果たし、兵庫県更生保護大会で委員長表彰を受けた心理学部生がいます。
レゴブロックを使った「やりたくなる防災」の活動が評価され、「ぼうさい甲子園」フロンティア賞を受賞した現代社会学部生がいます。
「外務省在外公館派遣員試験」に合格し、在外公館に勤務し、日中の懸け橋になるという夢をかなえたグローバル・コミュニケーション学部生がいます。
有瀬キャンパス新1号館の建設に当たって、誰にも使い勝手の良いインクルーシブレストスペースの実現に関わった、総合リハビリテーション学部生がいます
農家、障がい者事業所、行政と行った「農福官学連携」で、規格外の野菜を使って、社会の健康課題に働きかけるレシピ開発を行った栄養学部生がいます。
休耕田でハーブ栽培を始め、薬学の知識を活かしたオリジナルハーブティーを制作・販売し、学びを形にしている薬学部生がいます。
さて、今日ここに集った新入生のみなさんの明日には、どんなに素晴らしいことが待っていることでしょう。
私たち神戸学院大学の教職員は、今日入学された皆さんを全力で応援します。
大学での学びと様々な経験を通して、夢と希望を現実のものとしてください。
新入生のご家族の皆様におかれましては、大学とご家庭の「架け橋」として長い実績のある「教育後援会」の一員となられます。教育後援会の活動を通じて、神戸学院大学に親しみを感じていただければ幸いでございます。
本学は今年1月に創立60年を迎え、今後も就職・キャリア支援に強い大学として、みなさんと共に益々元気に成長して参ります。
神戸学院大学の教職員は、いつもみなさんと共にいます。
大学を存分に活用して夢を叶えるための力を手に入れてください。
本日はご入学、誠におめでとうございます。
2026年4月7日
神戸学院大学学長 備酒 伸彦
