「神戸讃歌」 ―詞に込められたサポーターの熱い思いを受けて―

株式会社クリムゾンフットボールクラブ
代表取締役社長兼ゼネラルマネージャー 安達貞至
ヴィッセル神戸は1995年1月17日にチームとして活動を始めました。まさに阪神・淡路大震災の当日でした。当時私は強化部長として選手獲得のためポルトガルにおり、テレビニュースで神戸が大変なことになっていることを知りました。なんとか帰国した後も練習場所の確保などで走り回っていたのを覚えています。リオ・デ・ジャネイロ市がチャリティーマッチを申し出てくれましたが、選手のユニホームでさえ全員分そろわない状況でした。そんななかでも神戸市民の皆さんは熱い声援をおくってくれました。まさにヴィッセル神戸は神戸の復興と共に育てていただいたチームだと思っています。
ヴィッセル神戸には毎年新しい選手、スタッフが入ってきます。私は彼らに必ず言うことがあります。あの大震災で被災し、みんな大変な思いをしているにもかかわらず、神戸のサポーターのみなさんはスタジアムに足を運んでくれた。そのおかげで今のヴィッセル神戸があるのだということを忘れないでほしいと。だから今もサポーターのみなさんが歌っている「神戸讃歌」を聞くと、当時を思い出し何かこみ上げてくるものを感じます。
