2007年4月 《特集》ポートアイランド新キャンパス紹介 施設編フロントライン

地域と都市と共生する新キャンパス
いよいよ始動!

ポートアイランド新キャンパス

2007年4月神戸市ポートアイランドに神戸学院大学のポートアイランドキャンパスが開設。新年度の始まりとともに、新たな歴史を刻む一歩を踏み出しました。2005年10月の起工から18カ月間の工事期間を経て、2007年3月に竣工した新キャンパスは、総面積約141,000㎡超の広大な敷地にA号館、B号館、C号館の3つの棟がゆったりと配置されています。3棟の周囲には広場や庭園が広がり、各棟の内部にもラウンジや中庭などが随所に設けられ、学生同士、あるいは学生と教員がくつろいでコミュニケーションを図りやすい工夫がいたるところになされています。キャンパスの敷地と隣接地との境界線をフェンスや塀で区切らず、市民が自由に敷地を行き来できるのも大きな特徴のひとつ。地域と共存共栄する開放型キャンパスの姿がここにあります。

ポートアイランド新キャンパスのここに注目!

環境にやさしい21世紀型キャンパス

レンガ中空積、高断熱性能ガラスの使用などによる外装の高断熱化を行うとともに、教室や廊下天井に人感センサーを設置し照明・空調機器をコントロールすることで館内エネルギーの消費を抑制。また、雨水や下水を高度処理した地域再生水を利用するなど、極力環境にやさしい設計となっています。

将来を見据えた柔軟性の高い建築構造

例えば、B号館自体はコンクリート製ですが、各教室間の間仕切り壁や教室内のスロープはコンクリート製でないためレイアウトの変更が可能であるなど、将来の学習・研究環境の変化に対応するため、建物の間仕切壁は可変性を考慮した柔軟な構造となっています。

学びの連携を重視した配置

異なる学部の研究室同士、あるいは学生と教員との交流を促進するため、法学部や経済学部などKPCキャンパスに移動する文系学部の研究室をワンフロアに集約。また、薬学部では研究室、実験室を部門ごとに1カ所に集めるなど、学びの連携がよりスムーズになるようレイアウトされています。

都市になじむハイセンスなデザイン

イギリス製のレンガを使用した、シックで風格漂う赤レンガの外壁。“フランス積み”と呼ばれるレンガの積み方をアレンジした、優美なコリドール(回廊)。アンティークな列柱とコンクリート打ちっぱなしの壁面とが見事なコントラストを描くデッキで食事もとれるモダンなカフェ。構内はどこを切り取っても絵になるハイセンスなデザインに彩られ、ゆっくり構内を巡りたくなります。

「新キャンパス開設にあたって」

副学長 薬学部教授 川﨑 紘一

副学長 薬学部教授 川﨑 紘一

“ 市民とともに歩む都市共生型キャンパス”をキャッチフレーズにスタートしたポートアイランドキャンパス。その名の通り、地域社会に開かれた開放型キャンパスとして構内の図書館やレストランなどにも市民の皆さんが来ていただけるよう、あえて敷地を塀やフェンスで区切っていません。このようなキャンパスの形態からも分かるように、新キャンパスでは、ポートアイランドという地域の特性、つまり、神戸市の産業活動あるいは行政の中心であるという立地を生かし、産業界や神戸市との連携の強化を図っていきます。例えば文系学部は社会人履修コースや市民講座の開設、地元講演会への講師の派遣、地元産業界や公共機関との連携講座の充実、薬学部は、ライフサイエンス産学連携研究センター内に設置されている、レンタルラボを企業に積極的に利用していただくなど、さまざまな試みを計画しています。また、新キャンパスの更なる充実と発展のため、現状の学年移転から、ゆくゆくは1~4年次すべてを移す学部移転を計画しております。

また、昨年8月より、今春、同時期に開校した神戸夙川学院大学、兵庫医療大学、そしてすでにある神戸女子大学と本校との4大学連携事業のため「ポートアイランド4大学連携実務者会議」も定期的に開催されています。その中で図書館、厚生施設、体育施設などの相互利用や開設記念講演会ならびに合同オープンキャンパスはすでに決定されています。さらに単位互換制度や学生が主体となって開催する大学祭などの合同開催の可能性も検討しています。

神戸港と六甲連峰を一望できる恵まれた自然環境、最新の設備を備え洗練されたレンガ造りの素晴らしい学び舎を得て、本学のシンボル・カモメのように、日本のみならず世界に羽ばたく若い力がここで育つことを強く期待しています。

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