科目一覧へ戻る | 2024/07/25 現在 |
開講科目名 /Class |
心理学特別研究Ⅱ/Current Issues in Psychology Ⅱ |
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授業コード /Class Code |
K001311001 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
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開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
博士/ |
年度 /Year |
2024年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
通年集中/FULL-YEAR INTENSIVE |
曜日・時限 /Day, Period |
他/OTHERS |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
小久保 香江/KOKUBO KAE |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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小久保 香江/KOKUBO KAE | 心理学部/Psychology |
授業の方法 /Class Format |
対面 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は、心理学研究科博士課程DP 1,2,3に示す,心理学の発展に寄与するような優れた研究を行うために,関連する先行研究や研究資料を十分に把握することを通して,心理学の高度な知識と技能を活用し、様々な分野の今日的課題を発見し、多角的な考察により心理学の理論と実践を相互に関連づけることで解決の方法を見出し,医療・福祉・教育・司法・産業などの様々な分野で心理学の専門性を必要とする高度専門職業人の指導的役割を果たすことができることを目指す。 このため,研究分野を超えて、神経科学などの生理的・身体的な側面における新たな研究動向・手法や、精神保健に係わる世界的あるいは国内の社会情勢における新たな動向を学び、心理学研究の新たな可能性を理解し、新しい視野で自らの研究を再定義することを求める。これまでの研究成果を整理し、研究課題の精緻化、研究方法の信頼性や妥当性、研究の社会的意義、研究史上の必然性について吟味を加え、他者に分かりやすく伝える対話力の向上も目指す。そのためにポスター発表、先端的でグローバルな課題に対応するワークショップ、研究倫理講習を内容とする。この科目の担当者は,公認心理師の資格を有し,15年以上の臨床経験があり,現在も病院に勤務する実務経験のある教員である。時には,医療における心理学の役割についても言及しながら,深い学びへと繋げる。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・精神保健に係わる世界的あるいは国内の社会情勢における新たな研究動向を説明することができる。(知識) ・神経科学などの生理的・身体的な側面における新たな研究動向・手法などを含む,心理学における新たな研究方法の動向を理解し,研究テーマに適する研究手法を使用することができる。(知識、技能) ・受講者自身の研究を医療・福祉・教育・司法・産業などの様々な分野における研究動向に適切に位置づけ,専門学会での研究発表や専門雑誌への投稿に向けて必要な知識と技能を獲得することができる。(知識、技能) ・専門分野におけるこれまでの主要な研究成果を正しく理解するとともに、それらを批判・検討することの重要性を学び、自らの研究を主体的に発展・深化させていくことができる。(知識、技能、態度・習慣) |
授業のキーワード /Keywords |
心理学研究法,精神保健,研究動向,高度専門職業人 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義および演習形式により授業を進める。 なお,本科目に関しては,並行して開設されるクラスと合同で授業を行うことがありうる。 また,研究科内で開催される,学術講演会への参加が求められることがありうる。さらに,種々の学会で主催される研修会やサマースクールなどへの参加も推奨される。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
心理学の研究法や,各分野における研究動向は,大きな変革期にある。授業担当者とともに,新たな研究の動向や心理学の果たす役割について,共に学ぶ姿勢が求められる。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
受講生は、自らの研究の進捗状況を的確に把握しながら,各回において課される課題を,自ら進んで参考資料などを収集し,その検討を行うことで,授業中での効果的な発表に向けて事前に準備をすることが求められる(目安として4時間)。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業では、受講生は各回における課題に対して,受講生自らの検討の紹介などを行います。その際、パワーポイントを用いることが効果的であると考えられる場合は、その準備を行うことが求められる。 授業のなかで担当教員は発表内容と研究活動について改善点を指摘し、成績評価のポイントを示す。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
全授業回数の3分の2以上の出席をもって、単位の認定・評価の対象者とする。そのうえで、①授業への積極的参加度(20%)、②発表内容(40%)、③発表時に用意した配布物(40%)の3点について、それぞれを評価し、その評価結果を合算する。 |
テキスト /Required Texts |
特に指定しない。 |
参考図書 /Reference Books |
指定図書:特に指定しない。 参考書:授業中に指示する。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | オリエンテーション | 授業の進め方の説明を行う。また,心理学部人を対象とする研究等倫理審査委員会の諸規定を確認し,研究倫理審査への申請にあたって必要な事項を学修する。 | |
2 | 第2回〜第8回 | 心理学研究法における新たな動向 | 再現可能性,統計革命,ベイズ的アプローチ,モデリング,仮説評価,などに関して,新たな研究手法の動向を学ぶ。 | |
3 | 第9回〜第13回 | RとRstudio入門 | 統計解析において,ベイズ的アプローチや新たな仮説評価指標を理解し,利用するためには,R言語の理解や習熟が望まれるため,R言語の利用の導入と実際を学ぶ。 | |
4 | 第14回〜第16回 | 分野ごとの研究動向と課題1 | 産業分野を例に取り,WHOやNIOSH(The National Institute of Occupational Health),EU-OSHA(the European Union information agency for occupational safety and health)などにおける近年の精神保健上の課題や取り組みを理解する。また,こうした国際的な取り組みが,国内での施策などにどのように反映されているのか,研究として今後取り組む課題は何かなどを考察する。 | |
5 | 第17回 | 研究発表に関する検討:ポスター制作のポイント | 受講生自らが作成した研究発表のポスターと,学会発表などにおいて表彰されたり,優秀と評価されるポスターとの比較を通して,研究発表・説明として適切なポスター作成にむけて学修する。 | |
6 | 第18回〜第24回 | 神経科学における研究動向 | 神経科学などの生理的・身体的な側面における新たな研究動向・手法を学ぶ。 | |
7 | 第25回〜第29回 | 分野ごとの研究動向と課題2 | 産業分野以外における近年の精神保健上の課題や取り組みを,ゲストスピーカーなどの講演なども利用しながら理解する。また,こうした国際的な取り組みが,国内での施策などにどのように反映されているのか,研究として今後取り組む課題は何かなどを考察する。 | |
8 | 第30回 | 授業のまとめ | 本講義での学修内容を振り返り,自らの研究課題の社会的意義や,研究分野内および他の研究分野から見たときの相対的な位置づけを確認する。 |